シンプルだけじゃモノ足りない。90年代ファッションが気になる
洗練された着こなしばかりが大人のファッションではない。時にはカジュアルなスタイリングを着崩し、ビズシーンとは異なるストリート感を楽しみたい気分もあるはずだ。
その最たる例として挙げられるのが90年代ファッション。ブラックやグレー、ネイビー、ホワイトなどが大人の定番色であることは不変だが、そこにキャッチーな色みを取り入れた着こなしが好例だ。また、素材の大胆な切り替えによるデザインワークに鮮度を感じるのも今のファッション観なのだろう。色使いや素材などのディテールに顕著なウェアを、1周まわってあらためて着たい。そんな気分が盛り上がっている。
トレンドの免許皆伝。着こなし&注目ウェアから読み解く大人の春ファッション
人気ブランドの数々が展開する90年代を思わせるアイテムは、いずれも甲乙つけがたいアイテムばかり。しかし、あえてブランドを絞るとなれば『ディーゼル』の新作に注目したい。デザインワークに定評がある同ブランドのカラーパターンや遊び心を聞かせた柄の演出、素材のセレクトは感度が高い大人にこそハマる。
以下でピックアップしたのは、『ディーゼル』の旬なアイテムと着こなしの実例。手にすべき春モノやコーデに迷っている方は、ぜひ参考にしていただきたい。
注目ウェア1M-65ジャケット
毎シーズンの定番として不動の人気を誇るミリタリージャケットだが、使い勝手からすればM-65が選ばれるのは納得できる。とはいえ、ブランドタグの大胆なカラーリングで今シーズンの気分を集約した1着は、まさに別格。タイト過ぎず、ゆったりと着られるシルエットも今季的。
光沢感のあるワッペンやアレンジの効いたポケットが印象的な軍アウターは、90年代に着想を得た同ブランドらしいアイテムだ。さらに、総柄シャツや大胆に垂らしたベルトによる抜け感は、ミリタリー特有の男らしさを誇示しつつ街へとフィットさせるには最適。
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M-65ジャケット 38,000円、ジップシャツ 25,000円、Tシャツ 6,800円、ジーンズ 29,000円、ロングベルト 8,800円/すべてディーゼル(同・ジャパン)
注目ウェア2ブルゾン
スポーツMIXコーデが旬の今にあってマストハブとなるのがナイロン素材のライトアウター。『ディーゼル』のブルゾンはその象徴的なアイテムと言っていい。素材の切り替えが目を引くが、特筆すべきは大胆なシルバーのリフレクター。スポーツウェアながらも、黒とシルバーという配色はモードライクな雰囲気も味わえる。
スポーティなブルゾンはベーシックなデザインだからこそ、ポップなスウェットシャツやケミカルジーンズともしっかりマッチ。さらに、スニーカーやキャップに採用した黒が、往年のストリートスタイルを巧妙に引き締めてくれる。
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ブルゾン 29,000円、スウェット 16,800円、ジーンズ 48,000円、スニーカー 19,800円/すべてディーゼル(同・ジャパン)
注目ウェア3ホワイトデニムジャケット
チェストからショルダーにかけて、ていねいにダメージ加工が施されたホワイトデニムジャケットは、洒脱な大人にこそ手にして欲しい1着。「白=クリーン」という固定概念にとどまらないディテールワークは、さすがの一言。インディゴのGジャンも捨てがたいが、ダメージ加工が施された白のそれなら、さらにこなれて見える。
『ディーゼル』の長所である遊び心あふれる1着は、ネイビーのボトムでクリーンな印象に。その分、漂いがちになる淡白さは、インナーに添えたクレイジーカラーのボーダーカットソーが見事に救ってくれる。
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ホワイトデニムジャケット 29,000円、ボーダーニット 21,000円、パンツ 21,000円/すべてディーゼル(同・ジャパン)
注目ウェア4レザーパーカー
しなやかなシープスキンレザーをぜいたくに使ったパーカーは、カジュアルながらも上質感をも感じさせる大人らしい仕上がり。アイキャッチとなる鮮やかな色みを要所に取り入れたり、大ぶりなジップを採用したりと、ユニークな演出にも余念が無い。
フーデッドパーカーは定番だが、動きやすさを確保した滑らかなシープスキン製となればすこぶる新鮮に映る。革モノ特有のハードな一面が気になるなら、優しげなニットをインナーへ加えるといい。インパクト強めなロゴ入りなら茶目っ気も打ち出せる。
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レザーパーカー 98,000円、ニット 25,000円、ジーンズ 48,000円/すべてディーゼル(同・ジャパン)
注目ウェア5ニット
春らしさをコーディネートに投影するうえで、鮮やかな色のアイテムは1着欲しい。とはいえ昼夜の寒暖の差も気になる。ならば、こんな斬新な配色のニットがあればベスト。さり気ないダメージ加工もまた、同ブランドの得意とするディテールとして味わいたい。
ニットを主役にしたコーデを組むならば、その印象的な色使いは際立たせたい。ワーク気質の、アーシーなデニムオンデニムのインナーとして採用すればいい塩梅に仕上がる。
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ブリーチデニムシャツ 25,000円、ニット 25,000円、Tシャツ 6,800円、ジーンズ 29,000円/すべてディーゼル(同・ジャパン)
3大トピックスを公開。90年代の空気感に好相性な小物とは?
今季的にアップデートされた、90年代をほうふつさせるウェアの数々は大人である我々にとって懐かしくも新鮮みを感じさせるモノばかり。となれば、小物も当時の空気感をまといつつも今の生活に馴染むモノを合わせたくなる。中でも注目すべきアイテムをトピックスごとに紹介しよう。
▼トピックス1:ハイテクスニーカー&2WAYバッグは“透け”素材がおしゃれ
春の暖かな気候に馴染むメッシュ素材のアイテムをピックアップ。素材感はもちろん、今のファッションに通じる色使いも特徴だ。
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カモフラスニーカー 21,000円、メッシュトートバッグ 17,800円、トラックパンツ 32,000円、ソックス 2,300円/すべてディーゼル(同・ジャパン)
注目小物1カモフラスニーカー
『ディーゼル』が得意とするニット素材の人気スニーカーが、カモフラ柄となって登場。ミリタリー感のあるそれではなく、レトロなパターンで構築されたデザインは大人の日常着にすんなりと溶け込んでくれる。
注目小物2メッシュトートバッグ
ナイロンメッシュを採用した収納力抜群のトートバッグは、そのルックスもキャッチーな逸品。ハンドルとショルダーストラップ付きという2WAY仕様もうれしいところ。これひとつで今シーズンの“らしさ”をふりまけるのも利点だろう。
▼トピックス2:ボストンバッグ&ハイカットスニーカーは“色&柄”で個性を演出
インパクトのあるウェアに抵抗があるならば、小物で今のデザインを取り入れるといいだろう。むしろ、ベーシックな色使いに取り入れて小物を引き立たせるのもおしゃれへの道筋としては大いにアリ。
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ボストンバッグ 29,000円、ジーンズ 29,000円、スニーカー 22,000円/すべてディーゼル(同・ジャパン)
注目小物3リバーシブルボストンバッグ
ミリタリーライクなカーキをベースにしたボストンバッグは、実はリバーシブル仕様。落ち着いた雰囲気とは一変したデジタルフォトプリントの存在感は、春夏のコーデやアウトドアに最適。収納力はもちろん、そのアイコニックな総柄も魅力的だ。
注目小物4ハイカットスニーカー
シルエットは普遍的ながらも、アート性すら感じさせるルックスが秀逸。シンプルなコーデのアクセントとしても活躍するデザインと、着脱の利便性を向上させるジッパー使いがニクい。
▼トピックス3:財布を新調するなら、見た目も中身もおしゃれな逸品を
新生活がスタートする時期だけに、いつもの小物を見直す機会は多いだろう。特に革小物の類は、新調して損することはない。2018年はファッションのトレンドに合わせて小物も色みを感じさせるのがおすすめだ。
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ロングジップウォレット 18,800円、デニムジャケット 45,000円、Tシャツ 7,800円/すべてディーゼル(同・ジャパン)
注目小物5ロングジップウォレット
おすすめしたいのは、黒とオレンジをベースにしたスポーティなラインを描く『ディーゼル』のロングジップウォレット。外観だけではなく、中身の色使いも今季らしいひと品に仕上がっている。素材として採用したシープレザーのしなやかさと上質感もまた、大人にはふさわしい。
Photo:Jun Okada[BE NATURAL]
Styling_Yohnosuke Kikuchi
Model:Patricio
Hair:Hori[BE NATURAL]
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※掲載の金額はすべて税抜価格
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