【特集】夏のシンプルTには、“脱シンプル”な腕時計

人気のインディアンジュエリーは、アーティストで選ぶ

大人たちを中心にインディアンジュエリー熱は日増しに高まっている。選ぶ基準は大半が見た目だろう。しかし、デザイナーの特徴や技術を知ればまた違った一面も見えてくる。

菊地 亮

2015.09.09

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安定の大御所か、新鮮さの新進気鋭か

ギラッとさせるよりも土っぽく、高級感よりも牧歌的に、が今のアクセの気分。その流れを産んだのは紛れもなくインディアンジュエリー。で、おそらくナバホ族、ホピ族、ズニ族のアイテムが主流となる。そこには、昔から作り続けている大御所デザイナーもいれば、新進気鋭のニューカマーの姿も。さあ、あなたが選ぶのは?

▼長きに渡りネイティブアメリカンの崇高な魂を伝えるベテラン

銀の流入や鍛冶技術の普及により、インディアンジュエリーのデザインなどに変化が生まれた。しかし、そこに落とし込まれた各部族の崇高な意志はいつになっても変わらない。それを長年表現し、多くの若手デザイナーに多大な影響与えてきた大ベテランがいる。その卓越した技術とアイデアは、時を経ても色褪せることはない。

アーティスト1 ゲーリー・リーブス

2014年、多くの人々に惜しまれつつこの世を去ったインディアンジュエラーの御大。長兄のデイヴィッド・リーブスから手ほどきを受け、1974年からナバホ族由来のジュエリーを製作し続けてきた。美しいスタンプワーク、デザインの引き出しの多さは世界からも称賛を呼び、これまでに数々の賞を受賞。今でも彼を慕う若手は多い。

Pick upイサカピークペンダント

ナバホ族のジュエリーは、銀が本格的に導入される以前から現地で採掘されるナチュラルターコイズを削りながらアクセサリーに使用していた。こちらで使われているのは、アリゾナ州・キングマンの坑道で採掘されたイサカピークターコイズ。透明感のある青と黒いウェブが目印で、数年の間にわずか数㎏しか採れない希少な石だ。

アーティスト2 サンシャイン・リーブス

ゲーリー・リーブスの実弟で、彼もまたナバホ族の世界的インディアンジュエラー。兄同様、スタンプワークがポイント。裏側にまで届きそうな深いスタンプがワイルドな兄に対し、繊細かつ精巧な技術がゲーリーの特徴と言えるだろう。幅広のシルバーに、幾何学模様が整然と落とし込まれたこちらのバックルからもそれが分かるはず。

アーティスト3 エディソン・サンディ・スミス

1970年代から製作をスタートし、オールドスタイルにこだわる世界屈指のアーティスト。インゴッドと呼ばれる銀の塊を伸ばして鋳造したシルバーや使用するストーンに頑なにこだわる職人肌で、後ろから叩きだすスタンプのエンボスは彼を象徴する技法。その均整のとれた美しい凹凸からは、彼の持つ高い技術がうかがえる。

アーティスト4 ブルース・モーガン

ナバホ保留地東部の出身である彼は、40年近くもインディアンジュエリーを作り続ける大ベテラン。直線と抽象的なラインで描かれる、深く入れたトライバル柄には力強さがみなぎる。彼の最たる特徴が、シルバーとゴールドを織り交ぜたデザイン。だからこそ、強さの中に漂う程良い品の良さが多くの人々を魅了している。

▼伝統をリスペクトしながら新たな血を取り入れる、気鋭のアーティストたち

インディアンジュエリーは伝統ある神聖なアイテムであり、もとを辿ればお守りのようなもの。そこへ、ファッションとしての価値を持ち込んだことで、広く世界に浸透するようになった。伝統を継承しながら、自分のカラーを落とし込んだニューカマーたち。彼らの情熱が、シーンに新たな風を呼び込もうとしている。

アーティスト1 コディ・サンダーソン

1999年よりオリジナルの作品を作り始め、これまでに数々の賞を総なめに。もともとはナバホ族の出身ではあるが、彼の作品はカテゴライズすることすら滑稽に思えるほどに自由で新鮮。さまざまなモチーフをアイテムに落とし込みながら、インディアンジュエリーの固定概念を覆す、今もっとも注目を浴びるジュエリーアーティスト。

Pick upタカヒロミヤシタザソロイスト×コディ・サンダーソン

日本のファッションブランドを代表する、宮下貴裕氏がデザイナーを務める『タカヒロミヤシタザソロイスト』と、先ほど紹介した『コディ・サンダーソン』とのコラボレーションライン。伝統的なインディアンジュエリーをベースに斬新でユニークなモチーフが並ぶ。ハンドメイドならではの美しさが味わえるのもここならでは。

アーティスト2 シッピークレイジーホース

デザイナーは数々の賞を獲得し、"マスターシルバースミス"とも呼ばれたジョー・H・キンタナの子息。トラッドなスタイルを標榜する、希少なコティプエプロ族のアーティストにして酋長である。洗練されたルックスはもちろん、叩いて密度を高め強度を強めたシルバーも魅力で、アクセ同士がぶつかった時に奏でる音色も美しい。

アーティスト3 池口泰信

『ファンタスティックマン トーキョー』デザイナー。20年以上に渡りアクセ作りに携わり、以後同ブランドを発表。インディアンジュエリーをルーツに、ネイティブアメリカンの間で伝承されてきた技法と、日本メイドのプライドをミックスさせ、革命的なコレクションを生み出している。その都会的な雰囲気こそ同ブランドの真骨頂。

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