和製コードバン。新喜皮革の革を使った小物たち

ホーウィン社に並ぶ、最高峰のコードバンタンナーとして知られる新喜皮革(しんきひかく)。世界中に数あるタンナーのなかでも最高峰と称される理由に迫ります。

近間 恭子

2018.08.28

革のダイヤモンドと称されるコードバン

キメが細かくしっとりなめらかな質感ながら、牛革の約3倍の強度というトップクラスの丈夫な革であるコードバン。使用するほどに増す独特な艶感も特徴で、「革のダイヤモンド」と呼ぶにふさわしい美しさと気品を放ちます。さらに1頭から採れるコードバンはごく僅か。そんな希少性も、コードバンが世界最高峰のレザーといわれる理由なんです。

魅力尽くしのコードバンにもデメリットはあります。それは水や汗に弱いこと。濡れたまま放置したことによる水シミは、完全に除去することは不可能。そのため、濡れたらなるべく早くしっかり拭き取りましょう。汗に関しては応急処置がないので、夏場は汗が移りにくいバッグなどに入れるのがベスト。また、コードバンはメンテナンスが面倒というイメージがありますが、普段は柔らかいクロスでのカラ拭きだけで十分。長期間使用しないでコードバンが乾いてしまった場合のみ、専用のクリームで油分を足すようにしましょう。

日本が世界に誇るタンナー。新喜皮革のコードバンの魅力

世界にはコードバンタンナーがいくつかありますが、馬の原皮から一貫して上質なコードバンを作ることができるのは2社だけ。そのひとつが姫路発の新喜皮革なんです。

1951年、姫路にて創業した新喜皮革

貴重な馬の原皮をヨーロッパから輸入する日本で唯一のタンナーである新喜皮革が、本格的にコードバンを作り始めたのは1970年代半ば。なめしから染色加脂、仕上げまでを一貫して自社工場で行っているのは世界でも稀。しかもどの工程も一切妥協せず、熟練の皮革職人が約10ヶ月かけて丹精込めて仕上げていきます。そのこだわりが世界に誇る上質なコードバンを生み出しているのです。

MADE IN JAPANならではのきめ細かい仕上がりが魅力

新喜皮革のコードバンが最高峰と称されるのは、透明感のある美しい仕上がりにあります。たとえば色ムラは海外製に比べると少なめですし、表面のザラつきもなくてスムーズ。それはすべての工程を妥協せず、かつ丁寧に仕上げている日本のタンナーならではといえます。

他のタンナーに比べると、新喜皮革のコードバンは光沢が控えめのマットな表情。それゆえに使い込むほどに艶が増すという、エイジングを存分に味わうことができるのです。さらに新喜皮革のコードバンは、比較的リーズナブルに手に入るというのも魅力。それでいてクオリティが高いので、コスパにも優れているのです。

おすすめを厳選。新喜皮革の革を使った小物たち

新喜皮革のコードバンはさまざまなブランドで採用されています。ここでは特におすすめのアイテムを厳選。コストパフォーマンスも高いものばかりなのでチェック必至です。

アイテム1『ノーリーズ』プレーントゥシューズ

1940年代のUSネイビーのサービスシューズをベースに、日本人の足型に合わせて改良したラストを採用。素材は新喜皮革でなめされた素上げ状態のコードバンを、千葉県のコードバンの加工に特化した工場で丁寧に染色した『ノーリーズ』のオリジナルです。

アイテム2『マニエラ』長財布

外装に新喜皮革のコートバン、内装に栃木レザーの牛革を使った贅沢な長財布。技術力の高い日本の職人のハンドメイドで仕上げているため、レザー同様にクオリティの高い仕上がり。ゴールドカラーのYKK社製最高峰のエクセラファスナーが、さらなる高級感を演出します。

アイテム3『タバラット』長財布

コードバンの素材感を生かした自然な仕上がりで、かつ染め上がりが美しい新喜皮革のオイルコードバン製。お札やカード、小銭入れに加え、2つのフリーポケットも設けているので使い勝手・収納力ともに抜群です。シンプルなデザインなのでビジネスシーンにも対応。

アイテム4『エルイーディバイツ』2つ折り財布

『エルイーディバイツ』のレザーシリーズのなかでももっとも古く、上質なコードバンを用いた「シェル」シリーズ。この2つ折り財布は内装にヌメ革を採用しているので、コードバンとともに経年変化が楽しめます。収納力にも優れているので、使い勝手も申し分なし。

アイテム5『ビズオン』2つ折り財布

1935年に創業した元浅草の老舗革工房が手がける2つ折り財布。コバは耐久性の高い“切れ目仕上げ”、カードポケットなどの縁はステッチに加えて“念引き”という熱したコテでラインを引くなど、コードバンだけでなく、細かなディテールもこだわりが満載です。

アイテム6『セイントモード』マネークリップ

新喜皮革の上質なコードバンの1枚革を使った贅沢な作り。マネークリップや3つのカードポケットに加え、片側にはなにかと重宝するアオリポケットも装備。取り出しやすい仕様なので、使用頻度の高いカードなどを収納するのに便利です。内装にはヌメ革製。

アイテム7『ズー』カードケース

大切な名刺やカードなどを落とさないよう考えられたホック式の開閉がポイント。外装に新喜皮革のコードバン、内装に栃木レザーの牛革が用いられ、すべての工程を日本の職人が丁寧なハンドメイドで仕上げています。それでいてアンダー1万円はリーズナブル!

アイテム8『サムライクラフト』名刺入れ

外装はもちろん、内装にまでコードバンを使用しているのが魅力。しかも日本の職人による完全ハンドメイドで、どこか温もりも感じられる仕上がり。約20枚の名刺が収納できるマチつきポケットに加え、カード収納ポケットも設けているので使い勝手にも優れています。

アイテム9『クロスローズ』キーホルダー

日本の熟練職人が、裁断から縫製、コバ磨きまでを1人で担当して作り上げたキーホルダー。コードバン部分はスナップボタンで開閉できる仕組みで、ベルトなどに簡単に装着できます。カシメは『クロスローズ』のオリジナルで、背面にはブランドロゴを刻印。

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