キング・オブ・スウェット。チャンピオンならではの6つの魅力

スポーツMIXとして取り入れやすいアイテムが揃い、かつオンシーズンということもあって注目の『チャンピオン』。同ブランドの強みや魅力を明らかにしていこう。

菊地 亮

2018.09.05

多くの大人たちが魅了される『チャンピオン』。愛され続ける6つの魅力とは?

歴史的発明品、リバースウィーブのスウェットシャツをはじめ、大人のワードローブに欠かせないと言っても過言ではない『チャンピオン』。1919年にニューヨーク州で産声を上げてから、スポーツウェアの枠に収まらず、ファッションにおいても重要な意味を担ってきたいわゆる“定番”と呼ばれるブランドの1つだ。1枚のスウェットシャツが、1本のスウェットパンツが、なぜ我々をここまで引きつけるのか。その魅力を探ってみたい。

魅力1:『チャンピオン』というブランドのバックボーンに惚れ込む

すっかり身近な存在となってしまい見過ごされがちだが、『チャンピオン』も創業から100年近い歴史を持ちアメリカンカルチャーの一翼を担ってきた重要な存在。濃厚な背景を掘り下げることでその影響力の強さを再確認したい。

『チャンピオン』は1919年、ニューヨーク州ロチェスターで誕生した。創業者は、エイプ&ウィリアム・フェインブルーム兄弟で、元はチャンピオン・ニッティング・ミルズ社というセーターを販売する会社だった。その後、屋外労働者の防寒着としてウール下着を開発。それが米軍の目に留まり運動用ウェアとして採用されることになる。これが、スウェットシャツの原型だ。

今では気軽に手に取れるアスレチックウェアとして知られる『チャンピオン』。認知度向上のきっかけとなったのは、耐久性や保温性などに代表される品質の高さだった。米軍による正式採用後、そんなアイテムを周りも放ってはおかず程なくして大学としての最初の顧客、ミシガン大学とのビジネスが始まる。そして、コーチたちの口づてにより一気に知名度を上げていった。

各大学内の生協(生活協同組合)で販売されたことで、一気に広まっていったスウェットシャツ。それを提供していた『チャンピオン』は、いわばスウェットシャツの原点といえる。“キング・オブ・スウェットシャツ”と称される所以もそこにあり、ナンバーや学校名をプリントするレタリング加工を開発したのも実は同社だ。それにより、これまで下着のイメージが強かったアイテムをアウターとして着るきっかけになったともいわれている。

魅力2:キング・オブ・スウェット。『チャンピオン』のリバースウィーブは唯一無二

これまでにもさまざまなブランドがスウェットシャツを発表してきたが、それでも『チャンピオン』はトップの座に君臨し続けている。要因の1つとして挙げられるのは、リバースウィーブの開発によるところが要因として大きい。そのテクノロジーの何が素晴らしいのか、ここで簡潔に述べていきたい。

1930年代初期までのスウェットシャツは、一般的にタテ織りで製作されていたため洗濯をした後に着丈が激しく縮んでしまう傾向にあった。創業当初からオリジナルのメンバーだったサム・フリードランド氏は、1934年、生地を横向きに織ることで積年の問題を解消することに成功。さらに横縮みへの対策として両脇にリブ編みを施した。それが、激しい動きにもしっかり対応する効果を生み、4年後に特許を取得。その製法は今なお継承されており、同社の代名詞にもなっている。

リバースウィーブの長所は、何も縦縮みしないだけではない。激しい動きにも柔軟に対応する丈夫さも多くの学生から大人たちまでをとりこにしてきた要因だ。肌触りの良い綿と耐久性に優れた化学繊維を絶妙な配合で仕上げた肉厚な生地に加え、今では定番となっている縫製部分に採用した2本針ステッチもそれに貢献している。これらを1940年代のリバースウィーブにいち早く採用しているところがキモといえるだろう。ほかにも着心地を高めるべく、生地の縫製時に体に当たる部分が平坦になるよう仕上げたフラットシーマという製法で作られている点もポイントに。

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古着好きの間では、製作された時代を見極める1つの要因になっているタグ。ゴールする人間の絵が描かれたランナーズタグは50年代に採用されたものとして広く知られ、60年代に入るとそのランナーが頭文字の“C”の中に描かれるようになり、それが今日の“C”の起源になったといわれている。もっとも代表的なものでいえば、単タグとして分類される青タグが挙げられる。1970年代のリバースウィーブによく見られ、マニアも垂涎のディテールとして認知されている。

魅力3:大人が求める、オーセンティックな定番たち

大人たちは、妥協せず“本物”を手にすることがゆくゆくは得することをよく心得ている。『チャンピオン』のスウェットアイテムは、まさにその筆頭格と言えるだろう。スウェットシャツをはじめ、1着は手にしておきたい同ブランドのベーシックアイテムを紹介したい。

アイテム1リバースウィーブスウェットシャツ(赤タグ)

肉厚な生地感、フィット感を高める長めのリブ、ハギのないショルダー、セットインスリーブなど、リバースウィーブの魅力を存分に堪能できる“ザ・チャンピオン”と言える1着。こちらは、大学、米軍、ナショナルチームなどでも活躍してきた伝統直径のモデルのMADE IN USAライン。通称赤タグだ。

アイテム2クルーネックスウェットシャツ

『チャンピオン』の代名詞であるリバースウィーブ仕様で、あらゆるものをそぎ落としながらもっと手軽にアイテムを楽しんでほしいとリリースされたベーシックモデル。裏地はまるでタオルのようなパイル地となっているため、素肌に着ても着心地は上々だ。厚みも抑えられている分、インナーとしても活躍する。

アイテム3リバースウィーブ ジップアップパーカー

着回しに活躍するジップアップパーカー。コットン100%の裏毛素材を使用したやわらかい着心地、しっかりとした肉厚さ、伸縮製にも優れたストレスフリーな動きやすさは『チャンピオン』ならでは。フードのボリューム感にも着目したい。

アイテム4リバースウィーブパーカー

名作リバースウィーブスウェットシャツのパーカーバージョン。着込むほどに体のラインになじんでいく11.5オンスの生地を使い、手元へはおなじみのロゴをオン。同作の良さを生かしながら、ショルダーをドロップ気味に仕上げるなどモダンな要素を取り込んでいる。

アイテム5リバースウィーブ スウェットパンツ

スポーツウェアとして絶大な支持を得た『チャンピオン』。こちらのスウェットパンツは代表的なアイテムのひとつに数えられる。生地はスウェットシャツでも採用している横編みのリバースウィーブ。洗えば洗うほど、足のラインにしっくりと馴染んでくる。ふっくらとした生地感や柔軟さなども、長きにわたり支持を得ている理由だ。

魅力4:人気セレクトショップとのコラボも充実

『チャンピオン』のコレクションに魅了されているのは、何も我々だけではない。シーンのトレンドをいち早く体現する人気セレクトショップもまた同ブランドに心惹かれ、ショップ独自の“色”を加えながら特別にオーダーしている。

アイテム1『チャンピオン』×『ナノ・ユニバース』

『ナノ・ユニバース』とのコラボ品は、ボディと同色のロゴ刺しゅうや生地の切り替えによるラインなど、大人にうれしいさりげないアップデートが見られる秀作。ライトウェイトの生地を採用しており、秋は1枚で、冬はインナーとしても活躍してくれる。

アイテム2『チャンピオン』×『フリークスストア』

シンプルななかにも、『チャンピオン』らしいタフさとクラシカルな意匠とを盛り込んだ別注アイテム。着れば着るほど馴染む11.5オンス裏起毛生地の、程良い厚みとやわらかな生地感はきっと病みつきになるはず。適度なフィット感をもたらすサイジングもGOOD。

アイテム3『チャンピオン』×『ビームス』

『チャンピオン』において胸に落とし込むプリントはカレッジロゴが定番。ただ、『ビームス』は映画スターウォーズの人気キャラクターたちの名前をカレッジロゴ風にあしらった。袖口には左にいつものCワッペンを、右にはキャラクターたちをモチーフとしたアイコンのワッペンを加えているあたりにも細やかなディテールワークが光る。

魅力5:普遍的かつ上質に。いつもの着こなしをクラスアップさせるアシスト力

時代とともにシルエットなどのブラッシュアップは図られているものの、作りやデザインなど軸となる箇所は変わらない。だからこそ色あせることなく大人たちのワードローブに収まり、今のコーデにもフィットする。その強みは、ファッショニスタたちの着こなしを見れば一目瞭然。

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オーバーサイズのスウェットシャツとブラックスキニージーンズによる、潔いシンプルなコーディネート。定番的アイテムの組み合わせでも、トップとアンダーのシルエットにメリハリをつけることでしゃれ感を出すことができる。ロールネックも今どき。

清涼感のあるブルーを軸としたワントーンで仕上げ、すがすがしさを演出。爽やかになり過ぎないよう、素材感のあるインディゴブルーのデニムアイテムを取り入れた点がキモだ。また、インナーのスウェットシャツに深い濃紺を選びグラデーションを描いている点もお見事。

おなじみのスウェットシャツでも、ブラックを選ぶことでより新鮮かつモードライクに見せられる。それをうまく活用し、全体をモノトーンで統一しながらメリハリをつけてスタイリング。トップスの丈感で遊び心を表現したところも気が利いている。

グレーのスウェットシャツと濃紺ジーンズを採用した王道のアメカジスタイル。既視感がないのはシックなステンカラーコートと足元の抜け感によるもの。レザーサンダルを採用し、ソックスの色みでポイントを作る上級テクが光る。

往年のアメカジを思わせる、スカジャン×スウェットシャツのコンビ。インナーの色を拾ったアウターを採用したことで、よりまとまって見える。そこへ、トレンドのワイドボトムスをプラスしながら今の空気にマッチするよう仕上げた。

魅力6:ぶれなかったポリシーと継続性

今最前線で活躍されているデザイナーの方々に話を聞くと、「後世に残るような」「古着としてまた十数年後に袖を通せるものを」といったコメントをよく聞く。その方々に共通していえるのは、モノ作りにおいてしっかりとした軸があること。『チャンピオン』には、同じような意志を感じる。確かにアイビーやランといった時々のトレンドに後押しされた部分もあるだろうが、継続性や普遍性が最大の魅力であり、その代表がリバースウィーブスウェットシャツと言っても過言ではない。まさに、キング・オブ・スウェットの文字が合致する『チャンピオン』は、大人の永世定番と言えるだろう。

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