1点こだわり派。今欲しい“大人プレミアム”な名作

おしゃれはしたいが予算にも限度はある。とはいえ、大人の威厳は保ちたい。ならば、特別なアイテムを1点だけ取り入れてはどうだろう。それだけで見た目もがぜん見違える。

菊地 亮

2016.11.03

“大人プレミアム”なアイテムでスタイルの格上げは確実

“大人プレミアム”なアイテムとは、言うなれば大人に自信を与えてくれるもの。たとえば、ブランドの長い歴史とともに培われた経験や技術が注ぎ込まれた名品や、世界を納得させたアイデアとセンスが凝縮された作品。それ1つ取り入れるだけで、見た目にりりしさが生まれ、行動に余裕も生まれる。まさに大人の男たちが最も手にしたいアイテムといえるかもしれない。

今冬手にしたい、“大人プレミアム”なアイテム20選

“大人プレミアム”なアイテムといってもそのバリエーションは多彩。そこで購入も視野に入れておきたい“これぞ”な逸品を厳選。おのおののこだわりに合わせて選びたい。

『ブレゲ』タイプXX アエロナバル

あまたある腕時計ブランドの中でも、抜きん出た存在のひとつが『ブレゲ』。1775年、パリに創設した時計工房から歴史はスタートし、創始者であり時計師でもあるアブラアン=ルイ・ブレゲは、数々の天才的な発明により業界内に革命をもたらした。彼の功績はあまりにも大きく、「時計の歴史を200年早めた」とまでいわれるほど。中でもアエロナバルは代表作として知られ、フランス軍に採用された背景も男心をくすぐる。その威光は今もなお薄れることはない。

『ジョンロブ』ウィリアムⅡ

“キング オブ 革靴”として君臨し続ける英国の老舗。ビスポーク靴職人のジョンロブが、1858年にオーストラリアへ移住し工房を開設したのが始まり。以降、1862年に万国博覧会にて金賞を受賞し、翌年にはロイヤルワラントの称号を得るなど実力が認められ、今や世界にその名を轟かせている。不滅の名作として知られるのが、洒落者として名高いウィンザー公がオーダーしたことで生まれたウィリアム。こちらはその後継で継続して根強い人気を誇っている。

『マリネッラ』ダークノットライン

ネクタイ界の重鎮といええばこのナポリの老舗を忘れてはいけない。創業者、エウジェニオ・マリネッラが1914年に設立し、当初は英国の品々を展開するセレクトショップとして名を馳せた。同時に自社製品へも注力し始め、フランスからシャツ職人たちを招き入れその技術を学んだことでアイテムの質が飛躍的に向上。正方形の生地を内側に7回折った独自のセッテピエゲは最たる例で、こちらのダークノットラインはその背景を踏まえ、より時代性とファッション性を反映させたもの。

『ボリオリ』Kジャケット

同社の歴史は古く、1890年代までさかのぼる。卓越した仕立て技術で知られていたピエロ・ボリオリによって誕生し、イタリアの伝統的サルトリアーレ(仕立て)に。革新的技術と今の空気を繁栄させ進化を続けてきた。「コート」や「ドーヴァー」など数々の名モデルも生まれているが、近年は「Kジャケット」にすべて統一。こちらは、ブレザー感覚で気軽に袖を通せる「ドーヴァー」をベースにアンコン仕立てで仕上げ、着心地はまるでカーディガン。

『シャルべ』シャツ

1838年、クリストフル・シャルベが創業した現存する世界最古のシャツ店。“エブゼクティブのための良い趣味”をコンセプトに生み出されるアイテムがこれだけ賞賛を浴びる要因は、オーダーシャツの技術と、それに裏打ちされた極上のプレタポルテ(既製品)だろう。そして、シーアイランドコットン、エジプト綿など、最高級の素材を使った生地はすばらしく、各国の王室や大統領、ハリウッドスターたちからその優雅かつ着心地の良さを絶賛されている。

『ドルモア』ニット

『ドルモア』は世界最古のニットブランドで知られる。1773年、ジェームス・パターソンの手によりスコットランドに誕生し、質にこだわり抜いた製法を頑なに貫き通している男気あふれるブランドだ。それは、生産拠点をイタリアに移してもなお、仕上げに使われる水はスコットランドのものを使っていることからもわかる。細かなケーブル編みを施し表情を出したこのアイテムにもその意志は脈々と受け継がれ、細身のシルエットがスマートさを助長する。

『ジョンストンズ』マフラー

スコットランド北東に位置するエルガンで、1979年に創業を開始した『ジョンストンズ』。拡大路線に舵を切らず、200年以上もジョンストン家とハリソン家の家族経営にこだわってきたそのワケは、伝統へのオマージュと質へのこだわりが大きい。カシミヤやビキューナ、メリノウールなどの高級素材を惜しげもなく使い、今でも原毛の厳選からニッティングまでを担う自社一貫生産を行う英国でも稀有な存在。特にチェック柄の美しさは同社の名を押し上げた要因に。

合わせて読みたい:
その品格は主役級。ジョンストンズのストールが重宝する

ジョンストンズのマフラーがもたらす、首元の上品さと暖かさ

『ボルサリーノ』マレンゴミドルブリム

「人は帽子を語るとき『ボルサリーノ』を語り、『ボルサリーノ』はイタリアンスタイルの神髄を語る」。多くの紳士が同社をそう評し信頼を寄せてきたエレガントメンズ帽子の雄。1857年、ジョゼッペ・ボルサリーノが立ち上げ、150年以上もの間、40工程以上にわたる当時の製法で帽子を作り続けている。趣は実に優雅で、ベーシックモデルである同作にもそのDNAは継承。上質なラビットウールを使い、軽量なうえに型崩れもしにくい秀逸なアイテム。

『アクアスキュータム』トレンチコート

1851年、ジョン・エマリーはロンドンのリージェント街に高級紳士服店「エマー&カンパニー」をオープンさせる。それが『アクアスキュータム』の始まり。そこで開発したのが防水加工を施したウール。その素材で仕立てたレインコートが当時の紳士たちのハートをつかみ同社きっての人気作、トレンチコートが誕生する。その実力は1954年のロシアで起こったクリミア戦争時にも起用されるほどで、着道楽として知られるエドワード7世も愛用した一人だった。

『A.ランゲ&ゾーネ』ランゲ1 ムーンフェイズ

“ランゲ”の歴史は古く、強王アウグスト時代のザクセン宮廷にまでさかのぼる。発端は、1845年にアドルフ・ランゲがグラスヒュッテの町で起こした時計製造会社。以降、時計師の才能ある息子たちとともに高水準の腕時計を生み出してきた。そして、今なお派手なマーケティング戦略に頼らず品質を追い求める崇高な姿勢が多くの識者を魅了。時計史の節目として「ランゲ以前、ランゲ以降」と語られるまでに存在感を高めている。ランゲ1は、同社の姿勢を表すモデルとして有名だ。

『ムーレー』ダウンコート

『ムーレー』は、メンズ高級アウターブランドとして1999年にイタリアのヴェローナで誕生した。すべての素材に厳格な基準を設け、各パーツに最高のものを装備するストイックな姿勢を打ち出し、イタリアメイドにこだわりを見せる。国際規格UNI EN 12934にて高評価を得たグースダウンはそのいい例だろう。こちらのダウンコートも同様。ウールカシミヤのしっとりとした柔らかさやガチョウの天然ダウンを使った中綿など、ラグジュアリー感漂う趣は必見。

『ガッジアーノ ガーリング』ミッチェル

2006年にスタートした新進気鋭だが、その実力に疑いの余地はない。担い手は、『エドワード・グリーン』のモデリスト兼ビスポーク責任者を務めたトニー・ガジアーノと、英国の革靴業界でも有名な職人のディーン・ガーリング。彼らが打ち出す一足はプロポーションが抜群で、正統派英国靴の確かな威厳がのぞく。その表情は履き心地同様落ち着きを与え、この靴からもその矜持がしっかりと伝わる。時流に沿ったモードよりの革靴とは明らかに一線を画す完成されたアイテムだ。

合わせて読みたい:
上質を形に。エドワード・グリーンの人気革靴

『ルイジ・ボレッリ』シャツ

イタリアを代表するブランドの『ルイジ・ボレッリ』の創業年は、1957年という認識が一般的。ただ、その半世紀前ほど前のヴェスーヴィオの麓に実は端を発している。地元の人々にシャツを仕立てていたアンナ・ボレッリという女性が作る質の高い一着は、噂が噂を呼びナポリの洒落者たちの間で話題に。そして、彼女はアトリエを構えシャツ作りに人生を捧げたのである。その息子、ルイジが跡を引き継ぎ同社を開業。今ではナポリシャツの代名詞として世界に知られている。

『ホリディ&ブラウン』ネクタイ

1919年、オードリー・ブラウンと友人のホリディがロンドンのバーリントンアーケードに起業し、英国を代表するネクタイブランド『ホリディ&ブラウン』は誕生する。当初は、タイ生地用のプリントシルクや職人の手作り生地を扱っていた。その後、世界大戦などをくぐり抜けながら上質なシルクで作ったタイを全工程とも手作業で製作。その洗練された趣が多くの紳士をとりこにした。素材の潜在能力を存分にいかした生地や、意表付く配色は長いときを経た今もなお健在である。

『ブルネロ クチネリ』ニット

イタリアのペルージャで1985年に産声を上げた『ブルネロ クチネリ』。歴史は比較的浅いものの、圧倒的技術力と上級なカシミヤをふんだんに使った質の高いアイテムで瞬く間に頭角を表し、今では“カシミヤの王”と称されるほどに。高品質の素材ゆえに色のノリも抜群で、たとえホワイトであろうと透き通るような純白の美しさを見事に描き出す。カシミヤ100%のこちらは、ダブルステッチのスマートシルエット。ただ、独自の編み技術により伸縮性も十分だ。

『ブリオーニ』ジャケット

『ブリオーニ』の歩みは、1945年にイタリアのローマで開設されたアトリエ ブリオーニから始まった。そこから最高級の素材を使い、技術力に秀でた職人の手仕事によって高度な既製品を作り上げいる。そのカギが、スミズーラの手法とスーツ作りをそのまま作品に落とし込んだ点にある。肩に入った薄めのパッドや少し低めのゴージラインなどから、まるで英国スーツのような威厳が見て取れるだろう。しかし、袖を通した瞬間その心地よさにきっと驚くはずだ。

『ジェームス・クローズ』ダブルライダースジャケット

今年約40年ぶりにレザーウエアブランドとして復刻した、イギリス生まれの『ジェームス・クローズ』。もともとは、1876年にロンドンで創業した自転車やオートバイ、車のパーツ等を扱う小売店で、当時は「JAGROSE」というオリジナルブランドを中心に販売しており、1950年代に、商品の幅を拡大し英国市場での地位を確立した。同ブランドのライダースは、柔らかく重厚感のあるレザーを使用した、クラシカルで上品なただずまいはまさに大人にぴったり。一生もののライダースをお探しの方にぜひおすすめしたい一着。

『パテック フィリップ』カラトラバ

現代時計の基礎を築いたといえっても過言ではない『パテック フィリップ』は、ジュネーブ最高にして最後のマニュファクチュールと呼ばれる。1839年に設立したパテックチャペック社を発端に、1844年にフランス人発明家のフィリップを招き入れることで自社初のミニッツリピーターの開発に成功。その後、ノーチラスや世界で最も複雑な時計といえわれるキャリバー89の開発など鮮烈な発明を発表する。このカラトラバは代表的なロングセラーモデルとして今でも大人たちの憧れに。

『ベルルッティ』オルガ ドリアン

1895年にフランスのパリで創設された『ベルルッティ』。その革靴の美しさは、世界的芸術家のピカソも支持していたという史実もあるほどだ。使われているのはヴェネツィアレザーと呼ばれる高級素材で、同ブランドしか使用することを許されていない代物。こちらへ何度も色を塗り重ね、独特な色ムラを表現したパティーヌ技法は、ブランドを代表する技術といえるだろう。また、レザーを焼いて文字を刻み込むカリグラフィも注目すべきポイントとして挙げられる。

合わせて読みたい:
靴から小物まで。美しく芸術的なベルルッティのコレクション

『マーロ』ニットブルゾン

1972年にイタリアで誕生したニットブランド。カシミヤの原産地へ直接足を運び、ベストなカシミヤを選定するスタンスは、創業当時から変わらず質の高いアイテムを発表している。2006-2007年の秋冬でN.Y.コレクションに颯爽とデビュー。カシミヤにカラフルな色を加えた斬新な手法は、世界中のバイヤーや識者を大いにうならせた。モンゴリアンホワイトカシミヤと滑らかなラムスエードをミックスしたこのブルゾンからも、同社のこだわりがわかる。

プライスでは測れない価値があるため、実はお得!?

素材、美しいライン、心地よさを生む機能性など、そこには大枚をはたくだけの大きな価値がある。時流に左右されず、長きにわたり愛用することができるものばかりのため、最終的には金額以上の恩恵を得ることができるのだ。

KEYWORD関連キーワード
定番・名作
RECOMMENDEDあなたにおすすめの記事

サマーニットなら夏も快適。今、大人が狙うべきアイテムとは?

夏はTシャツ1枚のスタイルが多くなりがちですが、大人なら適度なきちんと感をもたせたいもの。そんなときは、おしゃれ度が高まるサマーニットを取り入れてみてはいかが?

近間 恭子

高級腕時計ブランド45選。ステータス性を備えた一生モノ勢揃い

生涯をともにできるアイテムは意外と少ないもの。そのなかでも腕時計は、最も身近な存在ではないでしょうか。一生モノにふさわしい逸品の選び方と傑作をご紹介しましょう。

夏目 文寛

夏もシックに装うための黒Tシャツ着こなし講座

Tシャツコーデはついついラフになりがちですが、大人ならシックにまとめるべきです。そんな時に役立つ黒Tシャツの着こなし方とおすすめ5着を解説します!

平 格彦

必見。白Tシャツの着こなしをおしゃれに見せる方法

Tシャツは着回しやすい白が鉄板。ただし白Tシャツは王道なだけに、周りとのかぶりやマンネリが気にかかる。そんなときに思い出してほしい、おすすめコーデをピックアップ。

菊地 亮

シャツから考えるクールビズ。3つの素材から選ぶおすすめ12枚

ノータイ・ノージャケットを推奨しているクールビズでは、シャツが着こなしの主役。ではどんな1枚がふさわしいのでしょうか? 3つの素材にフォーカスし、おすすめを紹介。

近間 恭子

大人が持つべきデジタルウォッチとは。今おすすめしたい12のブランド

心も装いもアクティブに、軽快に。そんな季節に重宝するのが、腕元を機能的&フレッシュにアップデートするデジタルウォッチです。要注目の12ブランドをピックアップ!

増山 直樹