今夏の主役もデニム!狙うはビターな大人ダメージ加工

大人たらしめる要素、それはズバリ“アジ”。かといっておいそれと手軽に手にできるものでもない。そんな時、トレンド感もしっかり確保できるダメージデニムが役に立つ。

菊地 亮

2016.06.12

大人ファッションにダメージデニムはあり? なし??

男らしい濃厚なインディゴブルーデニムに手を伸ばしたくなるのも無理はないが、それではまだまだ若い。長年はき続けているような表情やはきなれている感は、“まっさら”なデニムではなかなか打ち出しづらい。酸いも甘いもわきまえた大人たちがはくデニムは、やはりこなれた印象をアピールできて、味もしっかり打ち出せるダメージデニムに限る。選び方やこなし方を心得ておけば、ダラっと見えそうなルックスもフォロー可能だ。

アイテム選びを間違えると小汚く映るダメージデニム。選び方のポイントは?

メンズカジュアルの定番で、しかも旬だからといってこれまでのモノサシでアイテムを選んでしまえば後悔することに。ダメージや色落ち具合も重要だが、それ以外に心にとどめておくべきポイントをまずは押さえたい。

ポイント1▼美しいシルエットの一本を選んで格上げを図る

ダラしなく見えるもっとも大きな要因がシルエット。シーンの流れがゆったりめへと緩やかに移行しているとはいえ、ゆるすぎれば途端に野暮ったくなってしまう。逆に、程よくタイトで脚のラインに沿ったテーパード入りの美脚系デニムなら見た目もりりしくなる。

テーパードシルエットならば、ロールアップをしてもその美麗なシルエットは保つことができる。また、ダメージ加工が施してあってもやぼったく見えないため、ぜひ押さえていただきたいコーデテクニックだ。

ポイント2▼丈感でさり気なくモダンさを演じてみる

オーセンティックなアイテムだけに、そこへシワ感やヒゲなどが加わると途端に古めかしく見える場合も考えられる。半歩先行くビジュアルをキープするなら、程よいトレンド感は重要だ。風合いにくわえ、今どきな九分丈を選ぶことで自然に旬を意識させられる。

どこか懐かしい色みと丈感が、いまの時代には逆に新鮮に映ることも。まだ手に入れていない方には、ぜひ丈感が短めのデニムにも挑戦していただきたい。

ポイント3▼本物を知る大人を往年のディテールでアピール

流行は意識しても決して踊らされてはいけない。そこで、シルエットや丈感はモダンでも、随所に見られるディテールには往年の名残を残した一本を選び、わかっている感を暗にほのめかしたい。たとえばリベットや裾のセルビッチ。それだけで若造と差をつけられる。

”ホンモノ”を知るFreeamericanidol世代には、やはり”赤耳”仕様のデニムをセレクトしていただきたいところ。ダメージ加工が施されたデニムパンツでも、こうした本格的なディテールをのぞかせるだけで風格が増す。

だらしなさ皆無! 大人ダメージデニムを今っぽく着こなすため3つのルール

往年のルックスを備えたダメージデニムだからこそ、策を講じずに脚を通しては時代錯誤感が出かねない。回避するなら着こなしにおいてもそれなりの配慮が必要だ。その最たる点を端的にまとめた着こなし案をここに提言。

ルール1▼トップスはシンプルにまとめてうるさくならないよう調整

ダメージデザインが目を引く分、トップスにまでインパクトの強いカラーやデザインのアイテムを採用し、過剰にレイヤードまでしてしまうとアクの強さだけが前面に出てしまう。シブさのあるルックスを生かすうえでも、トップスはシンプルに合わせたいところだ。

アイスウォッシュのジーンズは、それだけでも爽やかな印象を与える。さらに、適度に変化をつけられる控えめなダメージ感もスタイルの味付けにうってつけ。だからこそトップスは、織り柄のみのニット1枚の方が、互いを相殺せずに生かし合うことができる。

夏ルックといえば、やはりTシャツにジーンズは正統派であり鉄板。ただ、少ない武器で成立させるならどちらかに個性はほしいところ。そこで選んだジーンズは、褪色が顕著でダメージ入りの個性派路線。それを引き立てるプレーンなTシャツ選びも機転が効いている。

アグレッシブに開いた膝や、ステッチを解いたかのような裾のディテールワークが楽しいジーンズは脚のラインをきれいに描く美脚系。そこへ潔くビッグシルエットのニットを1枚で合わせ、シルエットに遊びを取り入れた。大胆なスリットもリラックス感を運ぶ。

白Tに色あせたジーンズは男たちにとって永遠の定番であり原点。ただ、まんま着たのでは時代性とマッチしないため、それなりの工夫も。ここでは、ビッグTとテーパードシルエットのモダンフィティングで今風を表現。太めのロールアップも見習いたいテクニック。

ルール2▼清潔感のあるアイテムと合わせて、ラフになりすぎないよう調整

適度な粗野感はダメージデニムの利点ではあるが、ラフ一辺倒では途端にオシャレさは半減してしまう。言うなればバランスが重要で、スタイルに深みを持たせつつ清潔感もほのめかすなら、クリーンなアイテムとの併用は有益。男らしさと好感度の両方を手にできる。

膝の裂け、モモ部の破れなど、何年もはき続けたようなジーンズの様相とは相反し、トップスは素養をわきまえたカーディガンとタイドアップの容姿端麗なスタイリング。足元の革靴&ロールアップ同様、“ヌケ”と“引きシメ”の巧妙なバランスが抜群にオシャレ。

ダメージ入りのジーンズや『コンバース』のスニーカーと、とことんラフな下半身をフォローしたトップスの合わせが絶妙。シャープな印象の黒ジャケと白シャツのベーシックなドレスコンビだが、シャツはトレンドのロング丈を起用。着丈のアンバラスにより今感を演出。

薄味のジーンズと歩調を合わせ、トップスもペールトーンのアイテムでまとめながらライトに。スウェット×ジーンズのスタンダードな組み合わせをワンランク上へ引き上げたジャケットの活用が技ありで、ハットやサングラスといった小物でグッとこなれた印象に。

色みを抜いた淡いジーンズは、トーンが近づいたこともあり白シャツとうまくアジャストしてくれる。しかも、さり気なく“アジ”をアピールしつつも粗暴さを感じさせない安定のタッグだ。ゆえに、足元のスポサンやネイティブ系ネックレスといった小物も許容する。

ルール3▼全体をジャストなサイズ感にまとめて、だらしなく映らないよう調整

前述したように、アジとガサツの境界線においてもっとも注意すべきがシルエット。くだけた印象のダメージデニムだけに、ダボっとしたシルエットを回避するだけで見た目も一変する。スマートなシルエットなら、端正なジャケットとも絶妙に引合うはずだ。

気取りなく、それでいてぞんざいにもならずにダメージデニムを着こなした好例。リアルな経年変化を追求したデニムは、程よいゆとりと膝下のシャープなシルエットにより美しいラインを創出。トップスは軽めにシェイプをかけた身頃やタイトなアームですっきりと。

トップスにデニムシャツを選んだデニム・オン・デニム。いつもなら土っぽさが前面に出かねない着こなしだが、体へ適度にフィットしたサイジングで合わせればさっぱりとした着こなしが可能に。上下で変えた色の濃淡や、さり気ないダメージ感もアクセントになっている。

色を残したやや細身のレングスの一本ならダメージデニムでもキレイに合わせられる。粗野感を抑制するクリーンなボーダーのハイネックインナーも効果的なアシスト。軽く羽織ったロングコートは、縦のラインを強調してくれるためスタイリッシュさを助長してくれる。

レザーのアウターにシブさがのぞくジーンズと、選んだアイテムはヘビーだが、インナーやスニーカーなど、随所にホワイトを投入してうまく中和。しかも、ボトムスは九分丈のスリムタイプを選んだことで、モノトーンのトップスと相まってシャープなビジュアルに。

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