ギンガムシャツの定番アイテムと鉄板コーディネート

ギンガムシャツはカジュアルでもビジネスでも着られる大人の万能着。特に春先はシャツがコーデの主役になるだけに、その特徴や着こなしをしっかり押さえておこう。

菊地 亮

2016.03.15

ギンガムチェックとは?

ギンガムの語源をたどれば、マレー語で“ストライプ”を意味する“ging-gang”に行きつく。それもあってか、17世紀にヨーロッパへ初めてその生地が上陸した時はストライプ柄だったとか。その後、18世紀中期のイギリス産業革命発祥の地・マンチェスターにて現在の原型とされる白×青のチェックシャツが誕生。アメリカなど、広く活躍の場を広げ今にいたる。

サラッと振り返る、チェックの種類

ギンガムチェックのほか、チェック柄には実にさまざまな種類が存在する。おそらく「名前は聞いたことがあるけど、よく知らない」というチェック柄もあるだろう。そこで、ここではチェック柄の種類を簡単に紹介する。

タータンチェック

スコットランド伝統の格子柄。血族関係の団結を象徴するエンブレムのような働きをし、戦場では敵味方を区別する役割も担った。また、地位や身分による制約もあり、貴族などは4~5色の鮮やかな配色なのに対し、農民や民兵は1色のものしか許されなかったとか。定着したのは16世紀ごろとされ、当時は麻織物の代表的柄として広く認知されていた。

グレンチェック

千鳥格子とヘアラインストライプを組み合わせた大柄格子の一種で、グレナカートチェックの略称。先染め糸を使い、暗色2本、明色2本、濃色4本、淡色4本を繰り返し綾織り、ないしは斜子織りして作られる。語源は、スコットランドのグレナカート家の柄という説と、スコットランドにあるアーカートという土地の谷間(グレン)で織られた説とがある。

アーガイルチェック

菱形模様を羅列した柄で、18世紀のスコットランド西部のアーガイル地方が発祥とされている。アーガイル城に住む王女が、愛する人のため、これまでにない柄の編み物を贈りたいと考え、伝統的なタータンチェックをベースに考案したのが始まりだとか。アメリカ東部の学生たちが好んで身に着けたことから、アイビールックの代表柄としても有名。

ウインドウペーン

呼称は窓枠の格子が並んでいるような様子から。ヨコ縞とタテ縞が1色で表現され、同じ幅のラインが交錯したシンプルな柄で、イギリスを代表する柄のひとつ。主にスーツやシャツ、スカートなどで広く用いられている。クラシカルな印象を与えるため、チェック柄の中でも比較的子供っぽくならず、イギリスカントリーを彷彿するトラディショナルな雰囲気が魅力。

マドラスチェック

もともとは、インドのマドラス(チェンナイ)地方で織られていた綿織物にあしらわれていた柄。緑、黄、赤といった明るい色を基調に、太いラインや細いラインを不規則に交差させた構成で、草木染めでややにじんだような柔らかな表情を描く。よく知られるようになったのは大航海時代以降で、映画『カリブの海賊』でもたびたび登場する。

チェックの種類は豊富! それでもギンガムチェックが最高な理由

前述したように、チェック柄といってもその種類は多彩。ただ、アメリカントラディショナルの着こなしにおける代表的な柄シャツとして知られるだけに、軽快に見せられ、しかもドレススタイルへも舵を切れる振り幅の広さが大人の男性にはうれしいはずだ。しかも、出自にならい白をベースとした一枚を選ぶだけで、シャツ特有のりりしさをキープできる。

定番だからこそ差がつく! ギンガムチェックシャツ5選

ギンガムチェックシャツの有用性は誰もがよく知るところ。今ではさまざまなブランドがコレクションに取り入れているが、中でも大人が率先して着たい一着を、ここでは紹介したい。

『ブラックフリース バイ ブルックス ブラザーズ』

アメトラの定番シャツだけに『ブルックスブラザーズ』の一枚は抜かりなく押さえたいところ。手にしたい一枚は、デザイナーにトム・ブラウンを迎えスタートさせた、『ブラックフリース バイ ブルックスブラザーズ』のもので、クラシカルで洗練さに満ちた一着となっている。

『フィナモレ』

イタリアの名門が仕立てる一枚だけに、柄シャツでもエレガントさは相変わらず。こちらは、高い台襟やカッタウェイの襟型が特徴的な代表的モデルのセルジオ。コットンフランネル地でロングシーズン着用でき、ワンウォッシュ済みのため最初から自然な着用感。

『バルバ』

古くからシャツ専業メーカーが活躍していたナポリ。バルバの起源もそのひとつで、現在もナポリの伝統を継続しながら、モダンさを取り入れた手法が世界中から脚光を浴びている。こちらも、ハンドメイドならではの精巧な作りとふっくらとした生地が実に快適。

『インディビジュアライズド シャツ』

カスタムメイドの専業ファクトリーとして創業し、50年以上の長きにわたり親しまれているアメリカシャツ専業メーカー。『ブルックスブラザーズ』のカスタムシャツ部門を一手に引き受けていたことからも技術の高さはうかがい知れ、こちらにもその伝統は受け継がれている。

『アミ アレクサンドルマテュッシ』

むだを削ぎ落としたパターンやデザインこそ、同ブランドの真骨頂。その美しさは、着た時にこそ表れる。マテリアルに使われているのは程よい肉厚感が心地いいコットンオックスフォード。そこへ、王道のブルー×白の配色をあしらい清々しい印象に仕上げている。

参考にしたい! ギンガムチェックシャツの春コーデ

振り幅が広いとはいえ、柄×柄の合わせも一歩間違えればくどくなってしまい、色の配合によっては子供っぽくなってしまう。そこで、着こなしのコツを以下のスタイリングに学ぶ。

凛々しさをキープしつつ堅苦しさを感じさせないタイドアップの好サンプル。ギンガムチェックシャツで春らしさを取り入れながら、えんじのニットタイやシックなグレージレで落ち着きをもたらすバランスのよさが絶妙だ。白パンの軽やかなアシストも好印象。

ワークコートに色あせた太めのジーンズ、ブーツのようなUチップのレースアップの革靴と、全体はワーク調のクラシカルなスタイリング。粗野になりがちな着こなしでも、インナーに大柄なギンガムチェックシャツを加えれば、クリーンに見せることができる好例。

シャツ1枚の潔い着こなし。チェック柄やニットキャップ、足元のスニーカーにやや若い印象を抱きそうだが、全体をモノトーンで仕上げているため見た目はこの上なくスタイリッシュ。Iラインを意識したアイテムも、モダンに見せる助けになっている。

アウターにはコットンキャンバス生地のテーラードジャケットを採用。リラックスしたアイテムであれば、ジャケットと合わせてもお堅いイメージは難なくいなせる。ボトムスはウォーム感たっぷりのウール地で上品に。その品のよさとリラックス感の差し引きが技アリ。

春を意識したジャケパンスタイルは、インナーとボトムスのチョイスがカギを握る。選んだのはモノトーンのギンガムチェックシャツ。ネイビーのタイで引き締めた点がポイントだ。ボトムスは細身をセレクトし、ジャケットとも好相性。カーキを選び、旬のムードを演出している。

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