個性が際立つ!新興人気ブランド腕時計の番付発表

個性が際立つ!新興人気ブランド腕時計の番付発表

歴史は浅くとも、これまでの時計ブランドとは一線を画した外装やメカニズムにより、圧倒的な人気の新興ブランドがあります。そんな新興勢力の実力を評価します。

黒野 一刻

2015.11.28

腕時計

歴史は浅くとも、オリジナリティは抜群

ここに紹介するブランドは、創業や復興から日の浅いブランドばかりです。しかし、いずれもオリジナリティは際立っており、すでにこのブランドしかあり得ないデザインやメカを生み出しています。

もはや時計業界のアイコンです

老舗ぞろいの時計業界にあって、短い時間で強力なステータスを築くのは困難です。ここに紹介するブランドの多くはそんな冒険にチャレンジし、世間にその名を定着させているものばかりです。

横綱:天才が作りあげた生きる伝説『フランク・ミュラー』

フランク・ミュラーはもともと独立時計師の名前でした。彼は“20世紀で最も成功した時計師”“ブレゲの再来”と言われ、自らの名を冠したブランドはもちろん、一大時計企業グループを設立するに至ります。その時計は、内も外も完璧な仕上がりを見せます。

この時計の、トノウ カーベックスという形は、独特で一度見たら忘れられません。さらに文字盤はUV加工を施さず、アンティーク風の焼けを楽しめます。そんな遊び心を常に考えるブランドだからこそ人気を博しているのです。

大関:素材の融合を目指す『ウブロ』

『ウブロ』は“幻想”を意味するブランド名で、2005年ころから、“フュージョン”(融合)をコンセプトとし、メタル素材にグラスファイバーなどの異素材をケースに使用するなどして、斬新な構造とカラーリングを実現。自社ムーブメントも開発し、大人気です。

グラスファイバーのミドルケースを前面と後面のメタルプレートでサンドイッチし、ベゼルごとビスで留めるというビッグ・バンの構造と素材使いは、まさに時計界に革命を起こしました。

関脇:独立時計師が興した工房から発展『ロジェ・デュブイ』

独立時計師が創業した工房ブランドが、着実に成長し、一大メーカーになりました。完全自社製で高精度、ジュネーブの伝統的な技法で作られたムーブメントを、現代的で力強いケースと文字盤で包んでいます。そのミスマッチ感が、人気の要因です。

力強くも微妙な曲線美をもつこの時計のように、単純なクラシックに終わらないデザインが持ち味のブランドです。文字盤もダイナミックな構成で、インプレッシブです。

小結:F1のような先進性に溢れている『リシャール・ミル』

“時計界のF1”をコンセプトに掲げ、先進的な素材使いと設計で驚くような時計を作ります。耐久性に溢れ、複雑時計を床に投げて強靭さをアピールするパフォーマンスは、関係者の度肝を抜きました。その独創性は、今や世界中のセレブに愛されています。

ケースばかりか、ムーブメントまでチタンを始めとする特殊素材のオンパレード。実用系コンプリケーションを搭載するこのモデルのムーブメントはSFのガジェットのようです。

前頭:計器モチーフとビンテージでブーム的活況『ベル&ロス』

『ベル&ロス』は1992年の誕生で、人気がブレイクしたのは1995年。計器をそのまま時計にしたようなBP01の登場によってでした。このモデル以降、ミリタリービンテージモデルの人気も沸騰。押しも押されもせぬトップブランドのひとつに成長しました。

BRシリーズのデザインは、奇抜なだけではありません。元々コックピットクロックがあり、それを腕時計化したデザインは普遍性を持ちます。巧みに実現した発想と手腕は、さすがのものだと言わざるをえません。

十両:中堅ところから本格マニュファクチュールに『モーリス・ラクロア』

機械式時計市場がクォーツショックで壊滅状態の1973年に、機械式時計の専門メーカーとして誕生し、独特のセミコンプリケーションで地盤を固めたブランドです。現在は、ムーブメントを自社製造しており、そのバリエーションも確実に広げています。

人気がブレイクしたのは、このセンター5針モデルでした。以後、レトログラードなどの見ていておもしろい機械式時計を製造するブランドとして知られるようになり、複雑機構もこなすマニュファクチュールに成長しました。

幕下:オープン文字盤のパイオニア『フレデリック・コンスタント』

1988年に創業し、優れた文字盤デザインを好価格で提供するブランドでしたが、文字盤からテンプの動きを見せるオープン仕様で人気が沸騰しました。これで大成功を収め、自社ムーブメントも開発。今やスマートウォッチも擁する先駆者的ブランドです。

優れたコスパとデザイン力が売り物でしたが、オープン文字盤の成功後は、技術力も成長し、この時計が搭載するシリコン脱進機や自社製ムーブメントと進化。サクセスストーリーを目の当たりにできたブランドです。

三段目:決して話題先行で終わらない『ガガ・ミラノ』

日本では、サッカーの本田圭佑選手が愛用していることで、一気にメジャーなブランドになりました。大型のケース、12時位置のリューズは、懐中時計を腕時計に仕立て直したというコンセプトによるものです。ビビッドなカラーリングですが、考え抜かれたデザインなのです。

このブランドは、今やトゥールビヨンまで作ります。この時計も、300m防水で、ヘリウムガス排出バルブ付きのプロ仕様ダイバーズ。あっと驚くようなデザインに、内容も伴うのがこのブランドならではなのです。

序二段:キューバがルーツのユニークウォッチ『クエルボ・イ・ソブリノス』

1882年に創業したキューバ・ハバナの時計宝飾店がルーツの変わりダネのブランドです。キューバ革命で消滅した同店が時計ブランドとして復活。カリブのトロピカル調のデザインがセールスポイントで、葉巻を入れる収納ボックス付なのもユニーク。

この時計はサンドカラーの文字盤がトロピカル調で、フレア型のレクタンギュラーで独創的な外観です。このように、キューバにルーツがあることを誇示する要素がデザインに入り、ブランドの個性を際立てているのです。

序の口:古くて新しい複雑系ブランド『アーノルド&サン』

『アーノルド&サン』は、海洋クロノメーターで歴史に名を残す、イギリスの時計師がルーツのブランドです。複雑系のブランドとして1995年に復活し、紆余曲折を経て、2014年からムーブメント専門メーカー、ラ・ジュウ・ペレの傘下で再出発しました。

この時計は、大型でハンドエングレービングによる月齢表示が際立ちますが、何と、122年に1度の調整で済む、超精密機構です。この時計以外にもユニークな表示を持つ複雑モデルが多く、見ていて飽きません。

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