定番の6タイプを押さえよう。ミリタリージャケットの教科書

定番の6タイプを押さえよう。ミリタリージャケットの教科書

ミリタリージャケットは、過酷な環境で使われているだけあって機能性も抜群。なかでもデザイン性の高さから人気の6タイプを解説していく。

NAKAYAMA

2015.09.30

アウター
ジャケット
ミリタリージャケット
ミリタリーファッション

これであなたもミリタリー好きに。押さえるべき、6大ミリタリージャケットとは?

ミリタリージャケットとは、戦時下において、兵士の命を支えるために作られた軍服。その機能性や機能美は、さまざまな洋服の原型や細部に至るまで影響を与えている。当記事では、定番と言える6タイプのミリタリージャケットの特徴に触れつつ、普段使いしやすいアイテムをピックアップした。

タイプ1:MA-1フライトジャケット

MA-1は主にアルファ社製造の軍用製品が元祖である、フライトジャケットの雄。軍用機の飛行高度の高まりにより、服に付着した水分が氷結することが判明したため、従来の革製フライトジャケットからナイロン製に移行。以降、1950年代初頭にアメリカ空軍が開発したのが、このMA-1フライトジャケットだ。

MA-1といえば、レスキューカラーのオレンジ色を採用した裏地が有名。実はこのディテールは1960年代に採用された第5世代以降のモデルで、ヴィンテージのMA-1を探す時の指標となっている。

究極のフライトジャケットという高い評価を得ているMA-1。それは最小限のディテールで構築された、最高の機能性に由来する。その証拠にデザインは極めてシンプル。また、後ろ身頃の丈が前身頃より短く設定されているのも特徴。これは航空機のシートに座った際に、尻と腰の間に生地が挟み込まれないようにするための配慮から。

おすすめアイテム1『アルファ インダストリー』

本格的な1枚を手に入れたいのであれば米国軍御用達のミリタリーウェアブランド『アルファ インダストリー』がおすすめ。中綿を省き裏地に天竺を採用した軽めの仕上がりで、春や秋にライトアウターとして活躍する1枚だ。表地は薄手のナイロンとなっており、本格的なルックスに反して気軽に羽織れるのがうれしい。

おすすめアイテム2『ビームスライツ』

MA-1を着たいけれど、より都会になじむ1枚が欲しい……。そんな方には『ビームスライツ』のMA-1がおすすめ。サックスブルーの爽やかさと汎用性の高さ、何よりもミニマルな見た目が魅力的。裏地がないのでかさばらず、持ち運びやすいのもポイント。

おすすめアイテム3『ナノ・ユニバース』

『ナノ・ユニバース』のMA-1は、表面はの良い光沢を放つテンセル素材、裏面はカジュアルなTR素材のリバーシブル仕様。1枚で2パターン楽しめる優れモノだ。ジーンズやチノパンと合わせてカジュアルに仕上げるも良し、スラックスなどで品の良さをアピールするも良し。さまざまな着こなしに相性抜群のアイテムは1枚あると重宝する。

タイプ2:M-65 フィールドジャケット

アメリカ軍が1965年に採用したM-65 フィールドジャケット。フロントにポケットが4つあるのが特徴で、ほかにもスタンドカラーや肩章などもポイント。生地はコットンとナイロンの混紡で作られている。ちなみに、元祖はM-43型フィールドジャケットで、M-65という名称は1965年に誕生したことが由来。

収納式のフードはM-65の特徴のひとつ。通常は行動の妨げにならないよう内部に収納できる仕組みだが、緊急時に軽い雨を防いだり防寒用などに使用可能。

デタッチャブルライナーもまた、より厳寒な環境に対応できるように考慮されている。本体の裏地に付けられたボタンでライナーを固定するように設計されたそれは、ミリタリーウェアの傑作として知られている。

おすすめアイテム1『バーナー』

M-65の特徴である、4つのフラップポケットやフードが収納されたスタンドカラーなどのディテールはもちろん、綿100%の着心地良い素材感でいて1万円台とお手頃価格。M-65に挑戦する最初の1着におすすめのベーシックなデザインだ。5色の展開カラーの中でも、ベージュをチョイスすれば秋のシックな装いにもすんなりなじむだろう。

おすすめアイテム2『アバハウス』

軽量のポリエステル素材を使用し、サラっと羽織れることで人気の『アバハウス』のM-65。控えめなオリーブカラーと細身のシルエットで、大人の着こなしにぴったりとハマる。肩回りに少し余裕を持たせたデザインや、フード収納部分に採用した止水ファスナーなど、シンプルながらもこだわり抜かれた細かなディテールが光る。

おすすめアイテム3『タトラス』

『タトラス』は、“機能的”、“洗練された”、“唯一無二”をコンセプトに掲げ、形や素材など細部までこだわったアイテムを生み出すイタリア発のブランド。ダウンに定評があるが、同ブランド定番のベスト付ミリタリーブルゾンも見逃せない。都会的な細身のシルエットと本格的なディテールには、時代に流されない良さがある。

タイプ3:N-2B フーデッドボマージャケット

コックピットに座った姿勢での機動性を重視するため、ウエスト部分やすそがニットリブ仕様となっているフライトジャケット。MA-1から派生した製品で、機能性を高めるためにファー付きフードの付随や前ジップ部分にフラップが採用されている。

フード一体型のデザインで、フードの上部まで締めることが可能。これはフードのジッパーを下して着用する時に、デッキにフードが引っかからないようにするための配慮。

パイロット用に開発された経緯があるため、着丈はショートレングス。また、冷気の侵入を防ぐため、すそはリブ使用。これによりストレスのかからない程度に締まり、保温性をキープすることが可能。

おすすめアイテム1『フォーカス』

“ミニマムな遊び心”と“本格的なディテール”を提案する『フォーカス』のN-2Bは、立ち襟やフードが美しいバランスになるよう現代的にアップデート。入念な磨きをかけたエクセラジップや取り外し可能なラクーンファーが品の良さを演出している。ミリタリー感を楽しみつつ品良くまとめたい、そんなときにぜひ活用したい1枚。

おすすめアイテム2『マージン』

スエード調ピーチ素材を使用したN-2Bジャケット。名前のとおり桃の肌触りのような柔らかさと味わい深い素材感が魅力だ。それでいて防水性や撥水性を兼ね備えており、機能面においても申し分なし。さらっと羽織ったり、襟元だけ留めてインナーをチラ見せしたりと、さまざまな着方が楽しめる着回し力が魅力。

おすすめアイテム3『アヴィレックス』

米国空軍パイロットたちのフライトジャケットを開発し、製造し続けていた『アヴィレックス』。高度な技術と専門知識を生かして作られるハイクオリティーのアイテムは、確かな存在感を醸している。こちらのN2-Bは、フードのファーにリアルファーを採用した上位モデル。がっちりミリタリースタイルできめるなら『アヴィレックス』で間違いなし。

タイプ4:M-51 モッズコート

アメリカ軍の極寒地任務用に開発された51年型モデル。本来はモッズパーカーやM-51パーカーと呼ばれていたが、日本で2000年を過ぎたあたりから、街のおしゃれアイテムとして女性が着るように。ロンドンのモッズに愛用されたことからモッズコートと呼ぶようになり、その後ファッション誌が取り上げた影響で世間に浸透。その人気は海外へも飛び火し、今に至る。

ドラマ「踊る大捜査線」で一躍有名となったM-51モッズコートは、うしろのすそが長めになったフィッシュテールと呼ばれるデザインが特徴。スナップで収納することも可能だ。

取り外し可能なライナーが付属。これを取りつければ冬に、取り外せば春先や秋口まで愛用可能で、3シーズン対応できる優れたディテール。

おすすめアイテム1『ミスターオリーブ』

M-51をダブルブレストにアレンジし都会的なムードに仕上げた1着。素材には肌触りの良い高級超長綿を使用し、硫化染めを施すことで深みのある色みと光沢を引き出した。ビックシルエットなので、中にGジャンなどを合わせてダブルジャケットの着こなしにしても、すっきりとしたレイヤードスタイルが楽しめそうだ。

おすすめアイテム2『セヴシグ』

日本製にこだわった遊び心のあるデザインを得意とする『セヴシグ』のM-51は、丈夫でハリ感のあるタイプライター生地を採用。内側に装着されたサスペンダーを通すためのテープなど、本格的なディテールが武骨なムードを押し上げている。流行を問わないベーシックなシルエットとカラーリングは、3シーズン活躍すること間違いなし。

おすすめアイテム3『マッキントッシュ フィロソフィー』

普遍的なデザインのM-51はレインコートとして活用しても違和感ナシ。『マッキントッシュ フィロソフィー』からは止水ファスナーやシームシーリングを採用した、悪天候に強いモデルが登場。ナイロンリップストップのマットな質感とミニマルなデザインが品良くまとまった1枚は、カジュアルだけではなくビジネスシーンにも活躍しそう。

タイプ5: G-1 レザーフライトジャケット

アメリカ海軍航空隊によって開発され、ベトナム戦争の前半に活用されていたフライトジャケット。当時の陸軍と海軍の航空隊は常にライバルとして競い合っていたため、互いのフライトジャケットは独自のデザイン性になった。1930年代から採用されており、以来80年以上にわたって愛され続けている伝統的なジャケット。

襟はムートン素材のボアを使用。チンストラップが付属しているので、首元を閉めれば高い保温性を期待できる。

上質なゴートスキンと羊毛皮を採用。着込むほどに身体になじみ、また独特の風合いが増し、自分だけの1着へと成長する。

おすすめアイテム1『ヒューストン』

日本のミリタリーブランド『ヒューストン』は、国内初のオリジナルフライトジャケットを制作・販売し、質実剛健なアイテムの数々を今も世に送り続けている老舗。同ブランド定番のG-1は、柔らかさときめの細かさが特徴の羊革を採用し、ややゆったりめなシルエットなので着心地は抜群。長く愛用できる流行り廃りのないデザインだ。

おすすめアイテム2『アビレックス』

映画の主人公が着用していたモデルをもとに作られたG-1は、多くのワッペンが貼り付けられたインパクトある1着。インパクトが強いワケは、表面だけでなく裏面に採用された珍しい地図柄の裏地。着用しても、部屋に飾っておいても楽しむことができるミリタリー感を味わえるアイテムは、1度手にすれば虜になること間違いなし。

おすすめアイテム3『バズリクソンズ』

ボディーとボアをブラックで統一したクールなレザージャケットは、シボ感と柔らかい質感が特徴のバッファローレザーを採用。表面はブラックだが茶芯の作りのため、使い込むほどに茶色みを帯びたブラックに変化していく経年変化を楽しめる逸品だ。長年愛用できる頑丈な作りなので、自分色にじっくり育てたい。

タイプ6:N-1 デッキジャケット

40年代から50年代にかけてアメリカ海軍の甲板作業用ジャケットして採用されたデッキジャケットは、甲板でクルーたちを風から守るための工夫が随所に施されている。近年ではファッションアイテムとしても注目されている。

裏地は総ボア仕様。袖先までしっかりとボアが配されており、防寒性と肌触りのよさは折り紙つき。機能性のうえで重要な両方の要素をしっかりと備えている。

袖先はインナーカフスのリブ使用し、風の侵入をしっかりと防ぐ。脇下には通気口を設け、着用による蒸れを逃す。

おすすめアイテム1『A.P.C.』

N-1デッキジャケットの特徴である襟からライニングに施された全面のボアや、袖先のインナーカフスはそのままに、コンパクトなサイジングに落とし込んだ『A.P.C.』によるデッキジャケット。織りにも工夫を凝らした防風性、防寒性に優れた仕上がりなので、秋冬の定番アウターとしてしっかり活躍してくれる。

おすすめアイテム2『アルファ インダストリー』

MA-1でも紹介した『アルファ インダストリー』は、N-1も見逃せない。真冬時に着ることを想定されたN-1は、ジャングルクロスという高密度素材を使用。経糸、緯糸の太さの違いから生地の密度が高まり、防風・防寒に優れたジャケットになっている。左胸に施されたステンシルがワンポイントの、機能性・ファッション性ともに文句なしの1着。

おすすめアイテム3『ヒューストン』

インディゴで染められた綿素材のライトアウター。着込むほどにだんだんと風合いが増していくため、きっと愛着が湧いてくるはず。ミリタリーアイテムながらもブルー×ホワイトのカラーリングで、普段の着こなしに難なく取り入れられるのも魅力。袖の裏側に使用したサーマル生地が、保温性を持ちつつも柔らかで心地良い肌触りとなっている。

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