国産に拘る、職人系デニムブランド・フラットヘッド

国産に拘る、職人系デニムブランド・フラットヘッド

ジーンズはアメリカ抜きには語れない。今回はオリジンに勝るとも劣らない、古き良き時代のアメリカンテイストを継承し、現在の技術を融合する『フラットヘッド』を紹介。

菊地 亮

2015.08.16

フラットヘッド(The Flat Head)
ボトムス
ジーンズ

我々が憧れたアメリカの姿がここにある

若かりし頃から、アメリカに思いを馳せてきた大人は多いことだろう。そう、我々が憧れたアメリカとは、第2次世界大戦以降の華やかでパワフルだったあの時代に集約されるはずだ。今その姿を探すのは難しいかもしれない。だからこそ、我々は『フラットヘッド』を手に取るのだ。

『フラットヘッド』とは

古き良きアメリカと現代のエッセンスの融合を掲げ96年に設立。もともと長野を拠点に展開し、アメカジファンの間でも有名だったショップ、デザートヒルズマーケットのオリジナルブランドとして誕生した。創設者、小林昌良氏が生み出したジーンズは、懐かしい面影をふんだんに盛り込んだ温故知新の比類なきアイテムといえるだろう。

後世にまで継承されるべき高度な職人技が反映されたジーンズコレクション

コスト削減を掲げ、生産拠点を海外へ移すところも多い中、ここは頑なに国内生産を志向する。それは「アパレル産業の高度で貴重な職人技を永遠と紡いでいきたい」という小林氏の強い願いからにほかならない。それを端的に表しているのがこのジーンズ。ここでは、その主要シリーズや代表する1本を合わせて紹介していく。

Model1パイオニアシリーズ

文字通り同ブランドのパイオニア的存在としてその名を世に広め、長らくブランドの主軸として君臨してきたシリーズ。第2次世界大戦時から戦後におけるアメリカの40〜60年代のジーンズの良さを、染色や縫製、生地などに注入。オーセンティックな作りではあるものの、現代の日本人にもマッチするシルエットに仕上げられている。

Lot.3005

レギュラーストレートシルエットのこちらは、フラットヘッドジーンズのシンボリック的存在。40年代以前の染色法を用いて生地を染め、40〜50年代の見られるランダムな縫製を採用。その色落ちは、まるで60年代のヴィンテージのようにタテの線となってくっきりと表れる。腰回りのもたつきも抑えたため野暮ったさは感じさせない。

Detail1フラットヘッドが目指した独自のインディゴブルー

こちらで使われている生地は、14.5オンスのやや厚みのある生地。その糸の染色は、通常であれば14回程度で染め終わるところを、こちらでは24回前後も繰り返すことでオリジナリティのあるより濃厚なインディゴブルーに仕上げている。だからこそ見た目にも美しく、はきこむほどに表れる色落ちもヴィンテージのように味わい深い。

Detail2細かい部分にも小林氏独自のこだわりがのぞく

縫製や染色同様、ディテール部分における作り込みも周囲の信頼を得る要因に。例えば、程良い光沢を放ち、時がたつほどに変化していく鉄製ボタンは同ブランドのオリジナルだ。ボタンタック部のくぼみをなくしブランド名を刻印したこちらは業界初の試みでもあり、復活した牛革の蹄鉄レザーパッチ同様欠かせないディテールに。

Detail3“後ろ”にだってスキを見せない抜かりのなさが光る

バックヨーク部分の縫製に使用した糸は通常8番手の太さの糸を使う場合が多い。ただ、こちらで採用しているのはそれよりも太い6番手。しかも、国内に数台しか存在しないユニオンスペシャルのミシンを駆使しながらチェーンステッチで縫い上げられている。それだけに強度も十分で、何度圧がかかっても破れの心配は皆無に等しい。

Model2フロンティアシリーズ

同ブランドの根底にある自由と開拓の精神を宿したコレクション。このF350はオーソドックスなストレートレングスながら膝下からややテーパードをかけたモダンな趣。旧式の力織機で織られているため独特なムラやザラつきがあり、それがシブいタテの色落ちを生む誘因に。また鉄製の隠しリベットなど当時の面影も落としこんでいる。

Model3エクシードシリーズ

同ブランドのコレクションの中でもっとも耐久性を追求したライン。こちらで扱われている生地は、16オンスにも及ぶ重厚なデニム生地。1005はそんな同シリーズのストレートモデルで、何よりもコシが強く比類なき堅牢性を誇る。Lot.3005に次ぐ大定番としても知られ、はきこむほどに目にできる、メリハリの効いた色落ちも特徴。

ブランドのコアシリーズだけでない! 新作も要必見

New Modelパイオニアシリーズの3002

過去と現在の邂逅をテーマに掲げる『フラットヘッド』。その精神を継承し、3005と同様にこれからのブランドの定番として君臨しそうなポテンシャルを秘めているのがこの3002。細身のストレートシルエットである3001をベースにし、膝まで絞りこんだ美しいテーパードラインには今っぽさが漂う。染色、縫製などは3005をしっかり踏襲。

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