インディアンジュエリーの魅力とは? 〜ホピ族編〜

インディアンジュエリーの魅力とは? 〜ホピ族編〜

インディアンジュエリーの魅力は何でしょう? 以前はナバホ族の作品を見てきましたが、今回はホピ族の作品を見つつ、その魅力のいったんを紐解いていきたいと思います。

桐田 政隆

2015.06.08

アクセサリー

アリゾナ州に住むインディアン、ホピ族

アリゾナ州に住むインディアン、ホピ族

アメリカ・アリゾナ州に住むネイティブアメリカンのホピ族。周囲にはナバホ族が居住しています。また「ホピ」とは彼らの言葉で平和の民を意味し、日本ではホピの予言でも有名ですね。またインディアンジュエリーのほか、子供たちへの教育用に作られる、木彫りの「カチナ人形」も人気があります。

オーバーレイによる、奥行きがあって絵画的な模様が特徴

彼らは1938年頃に生まれた、オーバーレイという技法によるジュエリー作りが得意。この技法は2枚の銀板を重ね、上のシートにデザインを描いて糸ノコで切り抜き、下のシートにその模様を彫って、酸化させて模様が黒く浮かび上がってくるもの。ナバホ族のスタンプとはまた違った奥行きがあり、絵画的な雰囲気が特徴です。

ホピ族のインディアンジュエリーをアーティスト別にお届け!

Item1『ジョー・ジョスティワ』 レインクラウドバングル

ではまずシンプルなオーバーレイ作品から見てみましょう。雨や雲など水に関するシンボルが描かれています。ブラックメサと呼ばれる厳しい自然環境に住み、水を非常に大切にするホピ族ならではのモチーフです。信仰心が厚いホピ族は、ジュエリーにもネイティブアメリカンやホピ族に伝わるさまざまなシンボルを用います。

オーバーレイでは凹の部分に、たがねでテクスチャーと呼ばれる模様を刻んでいきます。これにも作家の作風が表れていきます。また酸洗いをしたのち、燻し液でより凹の部分の黒さを強調して、奥行きを出しています。ジョー・ジョスティワはシンプルで温もりのある作風が特徴で、手に取りやすい作品が多いですね。

Item2『ベネット・カゲンヴェマ』 バングル

次は1982年からジュエリー作りを行うベネット・カゲンヴェマの作品。センターには笛を吹いて豊作や子宝などをもたらす精霊の「ココペリ」。その左右には祈りをささげる精霊の、「カチナ」が表現されています。奥行きがあって銀面で表現した絵柄が浮かび上がってくるような、オーバーレイならではの醍醐味も十分です。

またベネット氏は非常に細かいオーバーレイのカットに、まるで今にも動き出すようなシンボルの表現が高名。このバングルにもそんな躍動感のあるカチナが見てとれます。氏の作品は、ストーリー性のある絵画を纏うような魅力があります。

Item3『ボビー・テワ』 ベアパウペンダント

ホピ族でもターコイズを使った作品はあります。こちらはマトリックス入りのターコイズの上に、勇気や力強さを表すベアパウ(熊の手)のオーバーレイが施されたペンダント。ホピ族の巨匠、ボビー・テワの作品で、滑らかで仕上げのきれいなシルバーに、オーバーレイのベアパウとターコイズのコントラストが映える一品です。

Item4『ジェイソン・タカラ』 メイズバングル

大御所、ジェイソン・タカラのメイズバングル。メイズとはホピ族で「迷路」の意味で、「人生に迷うことがあっても、いつか正しい道に辿り着くことができる」という意味が込められています。また14金を使った8本メイズは、氏ならではの繊細なカッティングが成しえる真骨頂。両サイドに贅沢に連なるメイズも圧巻です。

Item5『チャールズ・ロロマ』 リバーシブルトップ

正直、紹介するのも恐れ多いこのお方。インディアンジュエリーのコンテンポラリーの作風を確立した最高峰の作家と呼ばれる、ホピ族のチャールズ・ロロマの作品。ホピ族でありながら、多彩な石を使ったインレイワークが得意。本作はローンマウンテンターコイズとコーラル、ラピスをセットした贅沢なリバーシブル仕様です。

一方にはラピスを使用

本作にはチャールズ・ロロマが生前から好んで使っていたといわれる石を贅沢に使用。一方には高品質なターコイズの代名詞でもあるローンマウンテンターコイズにピンクコーラル、もう一方には鮮麗なラピスを使用しています。

3つの高品質な石による色使いに、小ぶりながらしっかりとした存在感があり、なおかつリバーシブルで使えるという非常に贅沢な一品。ちなみに氏の作品には世界中にコレクターがおり、目にすることも稀。現在はファッション的にもオールドスタイルな作風が支持されていますが、コンテンポラリーな氏のほかの作品も必見です。

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