機能に一切の妥協なし。プロスペックスの人気モデルを完全網羅

機能に一切の妥協なし。プロスペックスの人気モデルを完全網羅

『セイコー』が世界に誇るリアルスポーツウォッチ、プロスペックス。“陸・海・空・走”の各プロフェッショナルが、その機能と設計を賞賛する数少ない本格派である。

ワダ ソウシ

2018.07.12

セイコー(SEIKO)
腕時計

機能もデザインもプロ仕様。プロスペックスについて知る

プロスペックスは大きく4つのジャンルに分けられる。国産初のダイバーズを起源とする海の「マリーンマスター プロフェッショナル」と「ダイバースキューバ」。陸における過酷な環境に耐える「ランドマスター」。パイロットが必要とする空に関する計器機能を備える「スカイプロフェッショナル」。そして全ランナーをサポートする「スーパーランナーズ」だ。とりわけプロスペックスを語るうえで欠かせないのがダイバーズのラインで、個性的なスタイルから“ツナ缶”のニックネームで知られるモデルは、歴代を通して『セイコー』が技術の粋を集めて開発してきた歴史を持つ。

男が惹かれるハイスペック。“技術の『セイコー』”の本気

プロスペックスの名を冠する以前、1965年に『セイコー』は日本初のダイバーズを開発した。当時では画期的な150m防水を備えたこのダイバーズは、翌年から4回に亘って南極観測越冬隊の装備品に選ばれ、極寒の地で耐久性の高さを証明したという。そのようなハイスペックと最適なデザインをベースとするコンセプトによって、『セイコー』のスポーツウォッチは開発されてきた。

例えば「マリーンマスター プロフェッショナル」は飽和潜水に対応している。飽和潜水とは、通常の酸素ボンベを使った空気潜水では到達できない深度(作業内容にもよるが、およそ深度60m以深)へ潜る際に使われる技術で、特殊な訓練を受けた潜水士のみが行える。これには酸素よりも密度の低いヘリウムを混合した加圧状態の空気に人体を慣れさせるのだが、身の回りの持ち物も同じ混合ガスにさらされる。そのため防水性のある腕時計でも内部にヘリウムが入り込んでしまい、再び地上に戻るための減圧工程の際に腕時計内のヘリウムが膨張し、風防ガラスやリューズを破損してしまう。

そこで「マリーンマスター プロフェッショナル」は独自の構造で気密性を高め、ヘリウムなどが一切入り込まない仕組みを作り上げた。このような完全密閉型の飽和潜水対応ダイバーズは類がなく、プロ潜水士に絶賛されている。そのほかの「プロスペックス」も、その道のエキスパートが使うことを前提に考案されたモデルが多くを占めており、スペックオーバーと言えるほどの充実の機能が体感できる。

4つのコレクションからおすすめのプロスペックスをご紹介

プロスペックスの魅力をより深く知ってもらうため、“陸・海・空・走”のカテゴリーごとの主要モデルと売れ筋モデルをピックアップ。考え抜かれた機能やデザインを軸に、その完成度を解説していこう。

▼海:バリエーション豊富。男の腕もとにタフな1本を

世界に『セイコー』の名を知らしめたきっかけの1つが、クオリティの高いダイバーズの存在である。現在は、飽和潜水対応の「マリーンマスター プロフェッショナル」と一般的な空気潜水用の「ダイバースキューバ」に分別される。

モデル1プロスペックス マリーンマスター プロフェッショナル SBDX013

衝撃耐性を高めるセラミック製の外胴プロテクターを備えたスタイルから、“ツナ缶”と呼ばれる屈強なダイバーズの自動巻きモデル。『セイコー』オリジナルの硬質コーティングを施した純チタン製ワンピース構造ケースやL字型パッキンを用いて気密性を上げ、ヘリウムガス排出バルブなしで飽和潜水に対応する。逆回転防止ベゼルは硬質加工したステンレス製だ。ダイビングスーツの上からでも着用しやすい、強化シリコン素材の蛇腹式ストラップ。1,000m防水。

モデル2プロスペックス マリーンマスター プロフェッショナル SBBN025

上のSBDX013とデザインやマテリアルはほぼ共通だが、自動巻きのSBDX013が直径52.35mm、厚さ17.19mmなのに対し、クォーツのSBBN025はひと回り小さい直径49.4mm、厚さ15.3mmを採用。両機の先代は市販品からランダムに選ばれて無人探査機「かいこう7000II」によって深海へと運ばれ、極度の水圧がかかる3,000m以深でも正しく稼働していることが確認されたという逸話を持つ。その設計を受け継ぐ、1,000m飽和潜水用防水のモデルがこちら。3時位置に曜日・日付表示。

モデル3プロスペックス ダイバースキューバ SBDY009

ビジネス時にも着用できるよう、ケースとブレスレットをステンレススチール製にした空気潜水用ダイバーズ。上2つの「マリーンマスター プロフェッショナル」とは異なり、裏蓋に機密性を高めるスクリューバックを使うことでコストを抑えつつ、一般的なダイビングには十分な200m防水を確保した。加えて4,800A/mの直流磁界にさらされても影響をうけない耐磁性能、逆回転防止ベゼル、日付表示を装備。日差+45秒〜−35秒の精度を誇る自動巻きムーブを搭載。直径43.8mm、厚さ13.41mm。

▼陸:極地に挑む冒険家のためのアドベンチャーウォッチ

世界最高齢、80歳にしてエベレスト登頂を果たした三浦雄一郎氏が監修した「ランドマスター」を旗艦モデルとするのが、陸のプロスペックスだ。登山家を支えるタフな作りや、あらゆる環境情報を表示する機能を持った冒険時計が揃う。

アイテム1プロスペックス ランドマスター SBDB015

冒険家、三浦雄一郎氏が開発に携わり、実際に2013年のエベレスト制覇の際に携行していた腕時計の市販モデル。標高が高まれば空気は薄くなり、思考力が落ちるため、登山時計は視認性が第一に優先すべき機能となる。そのためSBDB015は、夜間や悪天候でも読み取りやすい太い針とインデックスを取り付け、残光時間を約60%向上させたルミブライト夜光を塗布。自動巻きとクォーツを融合した高性能な『セイコー』独自のハイブリッド型ムーブメント、スプリングドライブを搭載している。直径横46.7mm、厚さ14.2mm。10気圧防水。

アイテム2プロスペックス ランドマスター グレートトラヴァース SBED007

世界初のGPSソーラーウォッチ、「アストロン」の技術を応用した「ランドマスター」。ソーラーで駆動し、GPS衛星から得るデータによって世界40タイムゾーンの正確な時刻へと自動修正する。SBDB015同様にケース上部にリューズを設置し、手首の動きを妨げないと同時に、ウェアを脱ぎ着する際の引っ掛かりを防ぐ。純チタンケースは、直径48.76mm、厚さ15.2mm。ウェア上からの装着を可能にする、エクステンダー機能付きブレスも純チタン製のため軽量だ。セラミックベゼル。20気圧防水。

アイテム3プロスペックス フィールドマスター SBEP003

クリエイティブ・コンサルティングファーム、「LOWERCASE(ローワーケース)」代表の梶原由景氏が監修したデジタルウォッチ。1970年代にセイコーが生んだ2つのヒストリカルモデルからインスパイアされた意匠に、レッド&ブルーの回転ベゼルがアクセントとして存在感を放つ。ストップウォッチ(1/10秒〜10時間まで計測)、アラーム、タイマー、フルオートカレンダー、ワールドタイム、ELライトなど多彩な機能を搭載。直径49.52mm、厚さ14.14mm。20気圧防水。

▼空:計器然としたデザインが、男心をくすぐる

飛行機のコックピットに並ぶメーターパネルのようなメカニカルデザインが、いかにも腕時計が本来備える“計器”という役割を思い起こさせる。それが「プロスペックス スカイプロフェッショナル」が持つ機能美だ。

アイテム1プロスペックス スカイプロフェッショナル SBDL029

現在でこそ飛行機の操縦席にはあらゆる計器が備えられパイロットの負担は減ったが、かつては航続可能距離や現在地の把握に至るまで操縦者自身が計算していた。そのためパイロットウォッチは必需品だったのである。その当時の意匠を象徴する円形計算尺を装備しつつ、最新のソーラー駆動システム、クロノグラフ(1/5秒〜60分まで計測)、アラームなどを搭載。スーツにも合う直径43mm、厚さ12.3mmのステンレススチールケース。10気圧防水。

アイテム2プロスペックス スカイプロフェッショナル SBDL025

回転ベゼルに航空計測用円形計算尺を備えたソーラー駆動のパイロット・クロノグラフ。SBDL029が縦目のインダイヤル配置なのに対してSBDL025は横目のレイアウトにし、クロノグラフに関連する針をレッドにして異なる雰囲気のデザインを形成。視認性と耐久性を考慮し、風防には内面無反射コーティングを施した高硬度なサファイアガラスを採用する。直径44.6mm、厚さ13.4mmのステンレススチールケースに、3つ折れプッシュタイプのバックル付きのブレスレットをセット。

アイテム3プロスペックス クロノグラフ SSC631

日本国内では正規取り扱いのない海外流通の2017年モデル。フライトコンピューターとも呼ばれる計算尺機能を持った回転ベゼルとレザーストラップを、空との親和性が高いネイビーブルーにしてオンオフ両用できるデザインを実現。直径45mmのステンレススチールケースに、フル充電で6か月間働くソーラー駆動ムーブメント、キャリバーV192を搭載する。最小1/5秒〜最大60分まで計れるクロノグラフのほか、ワールドタイムやデイト表示を備える。10気圧防水。

▼走:ビギナーからアスリートまで。本格派のランナーズウォッチ

セイコーはIAAF世界陸上や東京マラソンのオフィシャルタイマーを担うなど、1964年の東京オリンピックより陸上競技との結び付きが強い。その経験を活かしたランナーズモデルの開発にも積極的であり、優れたコレクションを輩出している。上記3カテゴリとは毛色が異なるが、これもまたプロスペックスの1つの形だ。

アイテム1プロスペックス スーパーランナーズEX SBDH015

レースでの着用はもちろんのこと、3D加速度センサーによる歩数計測やターゲットタイマーなど、マラソン完走やタイム更新を目的とする効率的なトレーニングに役立つ機能を多数搭載。その多機能を操作しやすくするためにボタン配置も工夫されており、よく使うラップタイム計測ボタンはフロントにレイアウトした。夜間の練習に便利なオートパネライト機能を装備。汗や雨に濡れても安心な10気圧防水。縦46.2mm×横43.5mm、厚さ11.8mm。クォーツ。

アイテム2プロスペックス スーパーランナーズ ソーラーモデル SBEF039

ストップウォッチ(1/100秒〜100時間まで計測)、最大300件のラップメモリー、ダブルリピートタイマーなどのランナーに不可欠な機能を充実しつつ、電池交換不要のソーラー駆動を採用したランニングウォッチ。休日ファッションのアクセントになりそうな赤いボディが印象的だが、日常の使用でも役立つフルオートカレンダーやワールドタイム、パネライトも備える。走行中の視認性と装着性を考慮した個性的なケースは、縦46.8mm×横43.4mm、厚さ10.9mmを形成。

アイテム3プロスペックス スーパーランナーズ ソーラーモデル SBEF041

3万5,500人が参加した東京マラソン2018の公式計時担当を記念して製作された、大会唯一のオフィシャルランニングウォッチ。写真のホワイトのほかにブラックがラインナップし、各色限定800本でリリースされた。基本スペックは上のSBEF039と共通だが、裏蓋に大会の公式ロゴを刻印し、シリコンバンドにはコースの主要スポットの名に加えてスタート時の紙ふぶきと沿道からランナーに送られる声援を表現したプリントを施す。軽量なプラスチックケース。

    KEYWORD関連キーワード
    RECOMMENDEDあなたにおすすめの記事

    BACK