マニアが注目するドイツブランド、シャウボーグウォッチに迫る

マニアが注目するドイツブランド、シャウボーグウォッチに迫る

時計好きをうならせる質実剛健なプロダクト思考を持つドイツ。数ある世界的なブランドを有する同国で、時計通から密かに注目を浴びている『シャウボーグウォッチ』とは。

小林 大甫

2018.06.12

腕時計

時計好きが作る、時計好きのための腕時計

正式名称は『シャウボーグウォッチ リンドバーグ&ベンソン』。1998年にドイツ北部のリンテルンという小さな町で、大の時計好きである青年実業家フランク・ディルバコフスキー氏によって立ち上げられたブランドだ。ドイツといえば、時計大国であるスイスに負けずとも劣らない歴史と確かな技術力による質実剛健なプロダクトマインドにより世界中の時計ファンから支持を得ていることでも有名。『シャウボーグウォッチ』も歴史はまだ浅いものの、そんなドイツ時計のスピリットを感じさせる独特の意匠で目の肥えた時計通たちを魅了している。

希少性と、独創性。玄人好みの『シャウボーグウォッチ』

『シャウボーグウォッチ』は職人による手作業での生産のため、限られた数しか作ることができない。その稀少性や職人気質に加え、腕時計の伝統をいい意味で覆す独創的なデザインを持つことが時計通をうならせる要因だ。

魅力1採算度外視。少量生産による工芸品のような作り

ブランド創業まで時計業界に属していたわけではなく、祖父の影響を受けた一介の時計愛好家だったフランク氏。そんな根っからの時計好きが手掛けるだけあって作りに対するこだわりはひとしおだ。『シャウボーグウォッチ』は大量生産可能な技術や機械もある中で“職人による手作業”にこだわっているため、年間わずか1,800本という採算度外視の少量生産を貫いている。手仕事による工芸品のような美しい造形美はこのブランドの真髄であり、その希少価値やモノ作り精神に魅了される時計ファンは多い。

魅力2時計好きをうならせる、独創的な技巧の数々

『シャウボーグウォッチ』が目の肥えた時計通に注目される理由に、腕時計の伝統を守りつつもほかに見られないデザインを取り入れている点も挙げられるだろう。ドイツのバウハウスを連想させる華奢なワンハンドモデルの「グノモニク」、ここまで精巧な月をあしらえるのかというムーンフェイズウォッチ「ムーン」、香箱が丸見えの機械式腕時計「グラシエ」など、これまでの時計史にあったはずの意匠を新しい解釈によりアウトプットする点はさすが時計好きのプロデュースだと納得せざるを得ない。

どれをとっても新鮮。『シャウボーグウォッチ』おすすめ10本

腕時計が好きならばハマってしまう、そんな中毒性のある『シャウボーグウォッチ』のラインアップを紹介していこう。上記で紹介したブランドを代表する意匠を持つ3モデルを含む、注目株を10本厳選。どれもが人とは少し違ったこだわりを表現できる品々だ。

1本目ムーン メテオライト

『シャウボーグウォッチ』のブランドの顔となる「ムーン」シリーズは、実際の月の写真を転写した12時位置の特大ムーンフェイズが特徴。フェイスの繊細なデザイン性に加え、月齢表示が122.5年にわずか1日しか誤差が生まれないというきわめて精度の高いムーブメントを持つ本格派機械式腕時計だ。またこの「メテオライト」モデルは文字盤の素材に隕石を用いており、そんなロマンも多くの時計ファンを魅了している。

2本目レトロレーター 1-SL

2010年にバーゼルワールドで発表された「レトロレーター」は瞬く間に話題に。モデル名からも連想できるように、レトログラード表記付きのレギュレーター機構を搭載している。メインのフェイスはワンハンドスタイルで“分”を表示し、3時位置のサブダイヤルで“時”を、そして8時位置では0〜30秒、10時位置で31〜60秒を示すというなんともユニークな表示形式を持つ。また機構は手巻き式となっており、毎朝巻き上げるうちに愛着が湧いてくる1本となるだろう。

3本目ウニカトリウム グレイシャー

機械式腕時計においては、その機構の動きを眺めることも楽しみの1つ。機構をのぞくことができるスケルトン仕様は昔から多く見受けられてきた意匠であるが、この「ウニカトリウム」の大胆な意匠には目を見張るものがある。職人の手仕事による芸術的なパーツ類は、動力源としてだけでない1つの芸術作品のように感じてもらえるはずだ。年間1,800本しか生み出せない『シャウボーグウォッチ』のなかでも、とくに限られた数しか生産できない貴重なモデルとなっている。

4本目グノモニク SS

ドイツのバウハウスデザインに象徴される、計器のようなシンプルなデザインとミニマルなベゼルを持ち、華奢なワンハンドスタイルとミラネーゼブレスで上品さを加えた「グノモニク」。アラビアインデックスによる時間表記のほかに5分刻みの目盛りが細かくあしらわれており、機械式らしいスムーズな針の動きで時間を示してくれる。秒単位の正確さを持つムーブメントを搭載しながらも、あえて時分だけで時を過ごすという大人の余裕をも感じさせるモデルだ。

5本目AUF/AB レトロフリーガー

男らしい剛健さが伝わる「AUF/AB レトロフリーガー」は、12時位置の方向指示器や視認性の高いフェイスデザイン、鋲つきのタフなレザーベルトなどといった伝統的なパイロットウォッチのディテールを踏襲。2つのサブダイヤルがあしらわれているため一見クロノグラフのように思われがちだが、3時位置は手巻き式腕時計にはうれしいパワーリザーブインジケーターを、9時位置にはセコンド表示を搭載。時計としての楽しさと男らしさ、そのどちらも満たしてくれる稀有な存在だ。

6本目クラソコ

『シャウボーグウォッチ』の中でも最もシンプルかつ価格も手頃なエントリーモデルがこの「クラソコ」だ。40mmのミニマルなケースに美しく磨き上げられたブルーの文字盤が、シンプルながらも大人らしいエレガンスを見出してくれる。エントリーモデルとはいえ、作り込みにももちろんブランドのこだわりが反映。スイス製の自動巻きムーブメントを搭載し、シースルーバックによりその美しい動きを確認することができる。

7本目クロノグラフ No.1

スタイリッシュなアルファ針や、レイルウエイが囲むインダイヤルといった伝統的なドイツ時計の様式にのっとったクロノグラフモデル。サンレイ仕上げを施した美しい文字盤に繊細なインデックスを乗せたルックスは、オン・オフ問わずにスマートな腕元を表現するのにうってつけだろう。駆動にスイス製の自動巻きムーブメントを搭載しつつ、10気圧防水を備えているため日常使いにおいても安心して時間を共にすることができる。

8本目AQM4 1/2

自動巻きの機械式ながら500m防水という圧倒的な防水性を持つダイバーズウォッチ「AQM4 1/2」。厚みのある武骨なサテン仕上げのケースにアルミ製のブラックベゼルを配し、ベルトにも肉厚なカーフをぜいたくにあしらうなど、性能だけでなくルックスまでもタフな印象に仕上げている。タイムレスに男を魅了するダイバーズウォッチも、質実剛健なドイツイズムを継承したこのウォッチであれば見せるうえでも語るうえでも他人と差をつけられるはず。

9本目ディスク 1

機械式腕時計にもかかわらず針を一切使用しないという独特のディスプレイ方式を採用した「ディスク 1」。時・分・秒の3つのディスクを文字盤上に重ねており、それぞれが回転することで時刻を表すというユニークさは唯一無二の存在感を与えてくれる。慣れてしまえば時刻表記は結構わかりやすく、12時位置の赤いマーカーで現在時刻を示し、さらに外周の表示でプラスマイナス6時間までの時差を瞬時に確認することもできる。

10本目セラマティック

クラシックなアラビアフォントとスペード針、繊細な目盛りでアンティークウォッチのような風情を感じさせる「セラマティック」は、スイスETA社製のキャリバーを搭載したブランドこだわりの逸品。長く愛用できるデザイン性と愛着の湧く本格機械式機構ながら、10万円台で手にできるコストパフォーマンスも魅力だ。文字盤の最外周に赤で印字されたインデックスは脈を計測できるパルスメーターとなっており、ドクターからも評判が高い。

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