春の訪れを感じさせる、今季的なショップコートの選び方

春の訪れを感じさせる、今季的なショップコートの選び方

春になったらコートも春仕様に。シンプルで着回しやすいショップコートが、今季のおすすめです。きれいめに着こなすための選び方と、狙い目アイテムを紹介します。

平 格彦

2018.03.01

アウター
コート

暖かくなってきたと感じたら、コートも少し軽やかに

冬のコートとして挙げられる、ウール素材のチェスターコート、ピーコートやダッフルコート、キルティングコートやダウンコートなど。見るからに暖かそうな頼れるコートも、気温の上がる春まで活用するのは難しいものです。春はやはり季節に見合った軽妙なコートを着るべきでしょう。そして今なら、1枚仕立てのシンプルなショップコートがおすすめ。ラフすぎず上品すぎないバランスが絶妙で、肩肘張らず軽快に羽織れるのがショップコートの魅力です。手の届きやすい価格帯が主流のアイテムでもあるので、気軽に使える春のアウターとしては持って来いというわけです。

子供っぽく見せないコート選びの秘訣は “脱・王道”

ショップコートの起源は、工場のエンジニアなどの作業員が、来客に対応するために羽織ったコートといわれています。そのため、エンジニアコートやワーカーズコート、カバーオールやワークジャケットから発展したタイプが大半です。カバーオールを思わせるステンカラーから、チェスターコートのVゾーンを浅くしたようなタイプまで、そのデザインは多種多様。ただし、もともとは作業服の上に重ねていたコートなのでシルエットはややルーズで、デニムやヒッコリーといったワーク系の丈夫な素材が王道です。

ただし、ワークスタイルはともすればラフで子供っぽい印象になりがちです。なので、その王道から少しズレる印象のカラーや素材を選び、上品で大人っぽいショップコートを着こなそうというのが今回の提案。具体的には、ソフトな素材感、ワークを感じさせない爽やかなトーンのカラーなどを選ぶと品が良くて新鮮なイメージを演出することができます。

大人っぽく着こなすテクニックを、実例コーデに学ぶ

早速、王道をハズしたスタイリングの実例を示しながら、大人っぽく今風にショップコートを活用するためのアイテム選び&コーディネートのポイントを具体的に説明します。参考にしつつ自己流にアレンジして、ショップコートの着こなしを楽しんでください。

1人目インディゴなどワーク感の強いカラーを避けるだけでも新鮮

ショップコートの王道素材であるデニムを象徴するインディゴブルーや、それに近いカラーを避けるだけでクリーンなイメージが醸出。生地感を抑えたソリッドな表情の生地を選ぶと品位も高まります。また、トレンドのややオーバーシルエットを選ぶことで、こなれたムードを演出しているのも重要なポイントです。アイテム選びのポイントを押さえれば、シンプルに着こなすだけでこんなにも新鮮という好例です。

2人目ソフトな生地を選ぶことでエレガントな印象に

シルクのような風合いを持つテンセルを混紡した生地のショップコートを着用。独特な光沢や風合いが上品なムードを醸しています。さらにカラーが明るいベージュということで、春らしい軽快感も演出。何気なく羽織るだけでエレガントなニュアンスが広がっています。コートとセットアップのタック入りパンツを合わせることで、さらに品格がアップ。足元の艶のあるローファーで引き締めているのもポイントです。

3人目セットアップスタイルで大人っぽく見せるのもおすすめ

実はショップコートを使ったセットアップスタイルを提案するブランドが増えています。テーラードジャケットを使ったセットアップよりも比較的カジュアルに扱えて、リラックス感も高いというのが主なメリット。コートがオーバーサイズ気味ならインナーのレイヤードもしやすく、カットソーの上にジレを組み込んで品格を高めることも容易です。今回のショップコートはあらゆる方向への伸縮性を備えた4WAYストレッチの機能素材を用いているので、見た目は上品なのに動きやすさも抜群。撥水性も備えているので、ちょっとした悪天候にも対応します。

この春手に入れるべきショップコート10選

最後は、大人っぽく着こなしやすいポイントを備えたショップコートをレコメンド。カラーや生地感で “脱・ワーク系” が達成できるタイプに加え、デザインに適度な個性があるモノまで10着をセレクトしました。

人気のミリタリーテイストを感じさせるオリーブを選んでも、ショップコートは新鮮に映ります。しかもこの1枚は、初夏でも涼しげなクールタッチの4WAYストレッチナイロン生地を起用。上下左右にストレッチするだけでなく、特殊合繊技法によって接触冷感&撥水機能も追加しています。デザインはいたってシンプルな1枚仕立てのコートなので、着回しやすさも抜群。別売りで展開されている共地のイージーパンツやプルオーバーシャツも揃え、セットアップスタイルを楽しむのもおすすめです。

ダークなグリーンカラーというのが新鮮。メランジ調のコットン生地には表情があり、無造作でおしゃれなニュアンスを演出してくれます。また、ショップコートならではのクセがないシンプルなデザインもポイント。3つのパッチポケットと袖先のストラップが何気ないアクセントになっています。さらに、ややワイドなシルエットにより着こなしに手軽にトレンド感を注入可能です。『テゲ ユナイテッドアローズ』は、『ユナイテッドアローズ』と「エシカル・ファッション イニシアチブ」とのコラボにより、アフリカ文化に根付くクラフツマンシップとデザイン性を融合させたモノづくりを行っている注目レーベル。そんな背景も語りたくなる魅力です。

『ノスタルジックガレージ』は、ヴィンテージカースタイルからインスピレーションを受けてデザインに落とし込んだ服飾雑貨を提案。天然線維にこだわりつつ、デッドストックの生地などをヨーロッパから取り寄せています。このショップコートも素材はコットン100%。光沢のあるコットンツイル生地を起用しています。また、イタリア生産で品良く仕上げているのも特徴的。シャツやタイにもマッチするように想定し、細身のスッキリしたシルエットを採用しているので自然と大人っぽく着こなせます。

ポリエステルをメインにしつつ、テンセルを混合することでシルクテイストの光沢や風合いをMIX。エレガントなムードを持ち合わせる『カンビオ』のショップコートです。シンプルなステンカラー仕様で、大きめのボタンが適度なアクセントに。ミニマルな外見で着回しやすいデザインです。別売りのタック入りパンツを合わせれば、適度にリラックスしたセットアップスタイルを構築することも可能。スラックスを合わせても大人っぽいスタイリングが簡単に築けます。

フランス発のワークウェアブランド『べトラ』のショップコートは、綿100%のハリのある素材感で清潔感のある風合いに仕上げた今風の1着。縫製後に染色を行う製品染め(ガーメントダイ)を施しているため、独特の風合いが楽しめます。肩の落ちたオーバーサイズシルエットながら、小さめに設定された襟やボディと同色のボタンが大人の風格をキープ。コーデを選ばず取り入れることができる、まさにオーセンティックな逸品です。

サマーウールを織り交ぜた生地を採用した『トゥモローランド』のショップコート。強く撚りを掛けてハリや光沢を生み出した糸を使用しているため、大人なムードを感じさせます。また、繊維の間に空洞を確保するダンボール編みの生地なので、しっかりとしたハリ感と驚異的な軽さが共存しているのも特徴的です。さらに、コクーン型のシルエットもポイント。ワイドなショルダー周りと丸みを帯びた形状が、羽織るだけで今どきなリラックス感やこなれ感を放ってくれます。

アウトドアテイスト感じさせるコートは、人気のアウトドアブランド『スノーピーク』の「タキビショップコート」。難燃加工を施したコットンを用いているため、 焚き火をする際にも着用できるというわけです。マチ付きのポケットやアクセスしやすい角度のポケットなどを搭載し、収納力も抜群。異素材で切り替えた襟がクラシックなニュアンスを振りまき、大人なコーディネートに導いてくれます。カラー展開はあくまでシックに装える、ネイビー、ブラック、オリーブをご用意。

■参考: キャンプギアだけじゃない。スノーピークのウェアや小物がおしゃれで機能的

リアルなタウンウェアを提案する『ラトルトラップ』が、1924年に創業したシカゴの名門ワークウェアブランド『ユニバーサルオーバーオール』に別注して生まれたショップコートです。カバーオールの着丈を延長したようなデザインのコートを、上質な生地に置き換えています。全3色の展開ですが、ベージュはバックの縫い付けベルトまで異素材で切り替えたデザインが個性的。ネイビーの部分使いによるスパイスが利いたカラーリングで、コーディネートの鮮度を高めてくれます。

『バルデセブンティセブン』のショップコートも、ツートンカラーのデザインが個性的。グレーの明るさを変えた生地の切り替えによってセンスを感じさせる表情に仕上げています。また素材はコットン100%で、ブランドが得意とするヴィンテージライクな風合いも抜群。膝上まで覆うロングな丈感とスマートなシルエットによって、モダンな雰囲気も加味しています。ベースはスタンダードなデザインなので、幅広く着回せるのは確実。長く愛用できることもうけあいです。

それでもやっぱり王道のショップコートが気になる…そんな人におすすめしたいのが『マージン』の1着です。見た目は王道のデニム生地ですが、実はテンセル72%×ポリエステル28%という混紡率の素材を採用。つまり、テンセル特有のシルクライクな柔らかさやツヤ感を兼えているので、さりげなく上品に映ります。さらに、ストレッチ性も備えているので着心地は快適。オーセンティックなカラーリングなのに素材感でエレガンスも感じさせる逸品は、ライトブルーのインディゴブルーの2色展開です。デニムさながらのパッカリングも効いています。

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