復刻腕時計好きにはたまらない。ロンジンのヘリテージ・コレクション

復刻腕時計好きにはたまらない。ロンジンのヘリテージ・コレクション

今年創業185年を迎えたスイス腕時計界の重鎮『ロンジン』。数多の賞を獲得し、著名な冒険者たちと積み上げてきた歴史が、ヘリテージ・コレクションには詰まっていた。

編集ムタガミ

2017.12.11

ロンジン(LONGINES)
腕時計
機械式

今に続く「復刻腕時計ブーム」の流れを作った『ロンジン』

毎年春頃スイスで行なわれている世界最大の腕時計の展覧会「バーゼルワールド(バーゼルフェア)」。世界の名だたる腕時計ブランドが社の威信をかけて新作モデルを発表する、腕時計に携わるものなら死ぬまでに1度は足を運びたい、メッカのようなイベントだ。

今年も『オメガ』や『ティソ』などの有名スイスブランドが過去の名作をブラッシュアップした新作で注目を浴びており、ここ数年続いている「復刻腕時計ブーム」もまだしばらく続きそうなムードを漂わせている。そして、何を隠そうこのブームの火付け役こそが、2009年のバーゼルにおいて数々の復刻モデルで取材陣を唸らせた老舗中の老舗、『ロンジン』のヘリテージ・コレクションだ。

『ロンジン』は手の届く名門ブランド

なにも老舗時計ブランドすべてが、現実離れした価格帯であるわけではない。今回紹介する『ロンジン』も、有名ブランドの中では比較的買い求めやすい時計ブランドのひとつだ。だが、その背後には19世紀〜20世紀の時計産業の革新を担ってきた歴史がある。

PART1スイス時計中随一の長い歴史を持つ重鎮『ロンジン』

設立は1832年。時計産業の要と言われているスイスでも、特に歴史の古い時計メーカーとして知られている。1866年にはそれまで自宅で作業をしていた時計職人たちを一箇所に集めた自社工場を建設。このとき、街の南を流れていた川右岸の「Les Longines(レ・ロンジン)」と呼ばれる土地に工場を建てたことから、社名も現在の『ロンジン』に。

以降、技術的にも躍進を遂げた『ロンジン』は1878年に世界初のコラムホイール内蔵クロノグラフを開発、時計の博覧会で数々の賞を総なめにし、一流ブランドとしての地位を確固たるものとしてきた。かつてはアインシュタインや西郷隆盛も愛用していたと言うのだから、歴史の重みを感じずにはいられない。

PART2ヘリテージ・コレクションとして現代に蘇る名品たち

『ロンジン』のヘリテージ・コレクションでは、サンティミエのミュージアムに陳列されている貴重なタイムピースを復刻・発表している。たとえば、世界初単独大西洋無着陸横断を成功させたチャールズ・A・リンドバーグ氏の依頼で製作された1931年の「ナビゲーション・ウォッチ(リンドバーグ アワーアングル)」。これはパイロットの経度緯度計算を容易かつ正確にした、当時画期的な腕時計だった。

ほかにも同社が世界で初めて発明したコラムホイール クロノグラフモデルや、当時製造が困難だった全回転式ローターを使用したものなど、「オールド・ロンジン」と呼ばれ寵愛されてきた古き良き名品ばかりが並ぶ、とてもぜいたくなコレクションだ。

PART3歴史に裏打ちされた腕時計がミドルプライスで手に入る

「名のある腕時計ならきっと高価に違いない」と、思わず引けてしまう物欲を後押ししてくれるプライスを実現しているところも、『ロンジン』が長く愛される理由のひとつだ。

リアルな30〜40代が背伸びをして購入できるプライスレンジがミドルプライス(20万〜30万円台)と言われているが、ヘリテージ・コレクションは一部を除いて大半がその範囲内に収まっている。もちろん、中の機構は信頼の精度と安定した供給が自慢のETAをベースとしたムーブメント。クラシックな見た目に最新鋭のマシンと言うハイブリッドな1本は、流行廃りを越えて長く愛用できることは間違いない。

PART4実は女性へのギフトとしても喜ばれる『ロンジン』

余談だが、密かに『ロンジン』は女性人気が高い。特に小ぶりなモデルの多いヘリテージ・コレクションはユニセックスに対応したモノやペアウォッチも用意されており、前述のコストパフォーマンスの良さからギフトシーズンにも重宝されている。

映画「タイタニック」のローズ役として有名なオスカー女優、ケイト・ウィンスレット氏も2010年以降『ロンジン』のアンバサダーの一員となっており、これまで男物のイメージが強かった『ロンジン』はいまやグローバルなユニセックスウォッチブランドとして認知を改めている。

ミドルプライスで購入できるヘリテージ・コレクション

ヘリテージ・コレクションの中でも特に買い求めやすいものをピックアップして紹介。ざっと5本並べただけでも、『ロンジン』というブランドの変遷を感じ取ることのできる個性的な逸品ばかりだ。

モデル1丸みを帯びた風防がクラシカルなフラッグシップ

オリジナルは1957年発表。日本人の腕にもなじむ38.5mmのケース径が、色あせたようなクリームダイヤルとゴールドのインデックスと調和してタイムレスな腕時計に仕上がっている。アンティークウォッチを思わせるドーム型風防は、耐傷加工を施したサファイアクリスタル製。安価なプラ風防と比べると格段に加工が難しく、高級時計ならではのディテールだ。ムーブメントの駆動時間はフルで42時間。

モデル2コッパー(銅)カラーの文字盤がカジュアルな装いになじむヘリテージ1945

米国の人気ウォッチ・サイトが所有していたアーカイブにヒントを得て製作された、文字通り1945年製造の品。原型のケース径は35mmだが、ヘリテージ・コレクションに加わるにあたり需要の高い40mmへとサイズアップがなされた。落ち着いたコッパー(銅)カラーダイアルに、ベルトは暖かみのあるヌバックレザーを採用。大人のオフの日によく似合う、上品な一本だ。

モデル3メカニカルなミリタリーウォッチが好みならヘリテージ1951

『ロンジン』が1951年に製造したクロノグラフに着想を得て製作。航空機の計器を思わせる緻密なインデックスとレイルウェイ模様のミニッツトラック、アリゲーターレザーの取り合わせが男らしさを薫らせる。時分針には夜間の視認性を高めるスーパールミノバを塗布し、実用性にも優れた名品。

モデル41960年代のダイバーズウォッチを現代に蘇らせたレジェンドダイバー

無駄を削ぎ落とした実用品としての時計として作られた、1960年代のダイバーズウォッチをアップデート。2時位置のねじ込み式リューズをまわすことでインナーベゼルが回転する、男心をくすぐる機能も搭載している。サイズは今回紹介した4本中最大の42mmだが、ベゼルを細く絞りケース厚を抑えた形状ゆえに、着用すると見た目以上にシャープな印象。レザー、ラバーのストラップも用意されているが、オンオフと使いまわすならエレガントなメッシュタイプがオススメだ。

モデル5鉄道時計としての機能美が宿るレイルロード

1960年代実際に使用されていた鉄道時計をモチーフにしたレイルロードの文字盤には、「R.R.(=Rail Road)」の文字とともにキャリバー名が印字されている。ブラックで統一されたシンプルなアラビアインデックスとクリームの文字盤に、陽に焼けたリアルなヴィンテージウォッチの郷愁を感じることができる。

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