ときにやさしく、ときにクールに。グレーのチェスターコートで作る最新コーデ

ときにやさしく、ときにクールに。グレーのチェスターコートで作る最新コーデ

袖を通せば瞬時に大人の香り。そんなアウターとしてチェスターコートはいい仕事をしてくれる。とりわけグレーのそれは汎用性がすこぶる高い。それをここで実証したい。

菊地 亮

2017.11.15

アウター
コート
チェスターコート
冬の着こなし・コーデ

鬼に金棒。グレーのチェスターコートの万能性に頼りたい

元来、グレーはオールマイティーなカラーとして広く知られる。ビジネスシーンではスーツのメインカラーで知られ、グレーパーカーはいつも我々の休日をフォローしてくれるのがその証拠。自己主張を控え、どんなカラーやテイストとも協調する存在は、バランスを重視する大人にとって大いに重宝する色といえるだろう。となれば、冬の時期にオン・オフで大人としての威厳や色気を漂わせるチェスターコートとのコンビは、まさに鬼に金棒。抜け感を作ることも、全体をシックに見せることも可能なこのアイテムの有用性を、この冬、ぜひとも活用したいところだ。

ソフトとクール。印象操作の決め手は“トーン”にアリ

グレーのチェスターコートの魅力に挙げられる万能性。その要因としては、やさしさとクールさという相反する印象を1着に内包している点にある。とはいえ、どちらかに振るのが攻略方法としては有用だ。そのヒントはグレーのトーンにある。

柔らかな空気感の演出は淡いグレーに一任する

グレーにはとかくシックで大人っぽいイメージを持っている人は多いかもしれない。しかし、ことペールトーンであれば柔らかな雰囲気を醸し出し、重くなりがちな秋冬のコーディネートに程よい抜け感をもたらしてくれる。

クールな一面は洗練されたダークグレーが適任

グレーはモノトーンの一種ではある。ただ、黒ほどソリッドではなく白よりも淡白にならない。中間色だからこその万能さがウリ。とりわけダークトーンのそれは、瞬時に洗練された趣を作り出し、よりモダンな印象を振りまくことができる。

こなれ感満載。グレーのチェスターコートで作るおしゃれコーデ

これまで、グレーのチェスターコートの汎用性や魅力について触れてきた。ここでは、前項でも触れたソフトとクールの2軸をベースにその着こなしについて触れていこう。

ソフト派には……マイルドな色みとワイドシルエットが醸すやさしさがキー

素材感がもたらすやさしい印象はチェスターコートならでは。その特性を生かすスタイリングのカギを握るのは、マイルドなカラーとゆとりのあるシルエットだろう。アウターが濃厚グレーでも周囲の合わせにより大人の余裕を醸せる。

ストリートの味付けで今風なミックス感を

品のあるアウターを、あえてルーズに着ることでよりこなれた印象を与えた好サンプル。インナーには大きめなパーカーを採用しながらカジュアルダウン。ボトムスも今どきなワイドシルエットを取り入れ、足元のスケシューとのコンビによりストリートの要素をプラスしている。ルーズになり過ぎないよう黒で統一させた点も高評価。

ソリッド感を淡色アウターとコクーンシルエットで抜く

ハイネックのインナーをボトムスにタックイン。先鋭的な着こなしに、トーンを控えた色使いも相まってがぜんモードな空気が漂う。しかし、アウターは淡色系を選びモード特有のソリッド感を中和。肩が落ち気味のシルエットやボトムスのキャロットシルエットで浮かび上がるコクーンシルエットにより柔らかい印象に仕上げている。

アイビー目線の装いが全体を品良くマイルドに見せる

アウターはダークトーンではあるものの、ウィンドウ・ペン柄やビッグカラーから適度なカジュアルさが見て取れる。そのテイストにならない、ベースの着こなしもライトグレーのニットにシャツ、そしてベーシックなベージュチノを採用。アイビールックのようなアイテムチョイスにより、全体が程よくやさしい表情に。

クール派には……シャープかつ色数を抑えた着こなしで大人っぽく

アウター特有の大人っぽさを演出するなら、全体を野暮ったく見せることなくどれだけスマートに着こなすかが重要。その意味ではスリムシルエットを意識し、色数を2色ほどにとどめることで難なく完成する。

クールさとスマートさを促すミックス感がポイント

シックなチェスターコートに気品が漂うモックネックのインナーを軸としたワントーンスタイル。これだけでも大人っぽい着こなしになるが、巧妙なのは新鮮さを生むボトムスのチョイス。アクティブなリブパンツをはきながら、上下とのイメージギャップを図ることで気取りのないスタイルを演じている。

コートの身幅を意識したIラインシルエット

美しいシルエットのチェスターコートは、見た目のきれいさを生むだけでなく全体のシルエットの目安としても機能する。そこで選んだボトムスは、若干のゆとりがありながら美脚を演じられる黒のスラックス。かっちりしそうな見た目を適度にいなす、インナーの柄使いやパテントのシューズも黒ベースのため違和感は皆無。

全体をダークトーンで仕上げるのが近道

チェスターコートをクールに着こなす最短ルートは、極力色数を減らしダークトーンで仕上げること。アウターにダークグレーを選び、ボトムスもシューズもブラック系のアイテムを採用している。ただ、それだけではやや重めな印象が否めない。そこで、アメカジテイストを採用。オンブレチェックシャツを取り入れカジュアルさを加えている。

今シーズン狙い目、グレーのチェスターコート7選

グレーのチェスターコートがどれだけ大人にうれしいアウターかはこれまでの着こなしからわかっていただけただろう。では、どんなアイテムを選ぶべきか。保温性も重要だし上質感も欲しい、トレンド感だって欠かせない。そんな要望を満たす1着をここに。

アイテム1『マッキントッシュフィロソフィー』スタンホープ

スーパー120’Sの繊細なウールを使用したショートビーバー素材。その裏には、蓄熱や透湿防水、防風などの機能を備えたシルバーフィルムを圧着し、適度なハリ感を作った。幅広なラペルや低めのゴージラインがクラシックな面持ち。

アイテム2『ネサーンス』ヴィンテージツイードコート

採用した生地は、ヘリンボーンの織り柄をあしらったヴィンテージのツイード。それを現代的なシルエットに仕上げた、まさにクラシックとモダンを内に秘めた1着。スタイリスト、熊谷隆志氏の今の気分と普遍的な美意識を感じさせる。

アイテム3『クラネ』オーバーチェスターコート

読者モデルやブランドディレクターとして活躍していた松本恵奈氏が、2015年にスタートしたブランド。こちらは、ドロップぎみのショルダー、オーバーサイジング、コクーンシルエットが目を引くコートで、襟横のボタンを閉じることで違った印象に。

アイテム4『アーバンリサーチ テーラー』チェスターコート

人気セレクトショップ、アーバンリサーチが展開するドレスライン。そのチェスターコートは、上質なウールカシミヤをぜいたくに起用したクラス感のある仕上がり。ゆったりとジャケットを着られる懐の深さがありながら、シェイプさせた美しいシルエットも魅力。

アイテム5『オールセインツ』チェスターコート

レザージャケットでよく知られる同ブランドではあるが、チェスターコートも見逃せない。むだをそぎ落としたシンプルなルックスは、オン・オフを問わず自由に着回せる。スーパーソフトウールにより仕上げているためタッチもすこぶる気持ち良い。

アイテム6『スリードッツ』スライバーニットチェスターコート

雲上の心地よさが特徴のカットソーブランド。そのアイデンティティーはコートにも。生地には、空気を巻き込みながら繊維を編んで生地にしたスライバーニットを採用。そのため、適度なボリュームがありながらも着心地は軽快。

アイテム7『ポールスミス』チェックシングルチェスターコート

トラッドなグレンチェック柄が大人のムードを盛り上げるこちら。うっすらと見えるヴィンテージ風のネップは、ウールをベースにコットンを混紡させたことによるもの。内ポケの中に花柄プリントを施すなど、随所にらしさを感じさせるデザインも見どころ。

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