スーツだって流行あり!いまどきスーツは英国気分

スーツだって流行あり!いまどきスーツは英国気分

「スーツなんてどれも同じ」ではありません。ラペル(ジャケットの襟のこと)が1ミリ細かったり太かったりするのにはじまり、微に入り細にわたってトレンドがあるんです。

池田 やすゆき

2016.11.07

アウター
スーツ

久しぶりに英国スーツのブームがやって来ました!

長いこと続いたイタリア式スーツのブームが最近ようやく落ち着いてきまして、スーツトレンドがイギリスを向き始めました。イタリアのスーツとイギリスのスーツと何が違うのかというと、ひと言では難しいのですが、簡単に申し上げると、イタリアは女子ウケするようなモダンなスーツ、イギリスは男ウケする質実剛健なスーツといった具合です。

今年のスーツは、肩回りが構築的で、素材はぐっと厚手で硬め。色合いは渋めで、柄はストライプよりもチェックが主流です。はい、これは完全に男ウケです。さらに、ロンドンのサヴィル・ロウで愛されたデザインディテールが乗ったものが多く出揃っています。それでは、英国スーツについてトピックスごとに詳しく見えていきましょう。

トピックス1:スーツの正統派、スリーピースへの注目が高まっています

ジャケット、ベスト、パンツの3つを共地で揃えるスリーピースこそスーツの正統。クラシック回帰が叫ばれる昨今のトレンドとしてはスリーピースを見直そうという動きが高まっています。

共地のベストだけでなく、ツーピースのスーツに別生地の単品ベストを差す着方なんかも提案されているほど。クラシカルで上品、そして大人な貫禄あふれるスリーピースに挑戦してみませんか。

京都のテーラーに始まる『オンリー プレミオ』のスリーピーススーツは、イタリア製の生地を使い、ソフトな肩回りで仕立てられています。セットアップでも十分さまになりますが、ベストが男前度を割増し! Vゾーンが引き締まってスタイリッシュにキマっています。サックスブルーのストライプシャツにイエローのタイの組み合わせも好印象。

こちらは見るからにツイーディーな素材が秋らしい雰囲気。スリーピースでかつ、ツイード素材となれば、これはもう完璧英国スタイルなわけです。チェック柄の色合いも渋くて、スコットランド風なのは、それもそのはず、スコットランド産のハリスツイードを使っていました。

トピックス2:ジャケット、パンツともにシルエットに異変あり

細身のシルエットに細いラペルと短い着丈、細身の美脚パンツというセットアップが主流だったスーツトレンドが、今季はジャケットのラペルは太くなり、着丈はやや長くなってきています。こうなると脚長に見える美脚パンツより、腰回りは余裕があって、膝下から急激にテーパードするキャロット型シルエットのパンツが似合うようになります。

ワイドなピークドラペルのジャケットは着丈もやや長めでいまどきのシルエット。パンツもプリーツ入りで腰回りはやや余裕のあるシルエットが似合います。襟付きダブルのベストを合わせるスリーピースという点もいまどきですね。

トピックス3 :ノープリーツパンツからプリーツ入りパンツへ

これまでスーツのパンツはノープリーツのフラットなフロントのものが一般的でした。しかし今季からはプリーツ入りのパンツが多くなってきています。
新しい流行のように思われるかもしれませんが、もともとパンツは腰回りを立体的にするためにプリーツが入っているのが普通で、ここ10年ばかりノープリーツが主流となっていただけなのです。

クラシック回帰傾向で、元通りの姿が帰ってきているんです。なので、オジサンたちから見たら全然新しくないんです。でもオジサンプリーツパンツは膝下から急激にテーパードしていませんから、シルエットは当時とは異なります。

こちらは、ショールカラーのジャケットとプリーツパンツのセットアップの着こなし。これまでのように、とにかくスリムで緊張感あるスーツと違って、余裕あるリラックスシルエットですので、タートルニットと合わせるようなカジュアルな着こなしも似合うんです。

トピックス4:ビジネス&カジュアルスーツもベルトレス化が進行中

英国トレンドの最右翼といってもいいのがベルトレスパンツです。ウエストにループを取り付けてベルトではくパンツよりも、ベルトループがなくサイドアジャスターで調整するパンツが本来の正統でして、英国式をうたうならベルトレスパンツが必須なのです。

そもそもスーツは採寸してオーダーメイドするのが普通でしたので、ウェストをぴったりに作ってヒップで抑えればベルト不要があたりまえです。既製品のパンツを購入したら、よほどぴったりならともかく、普通はベルトで軽く締め上げてはきますよね。ビジネススーツにベルトレスパンツを合わせれば、かなり上級のドレッシーなスーツとなるでしょう。

トピックス5:スラントポケットがいまどき

「スラント」とは「斜めになっている」という意味です。ジャケットのポケットが斜めになっていて、フラップが平行四辺形に近いかたちで斜めに取り付けられている形状を「スラントポケット」といいます。ちなみに、スラントポケットはスーツの聖地サヴィル・ロウのビスポークディテールなのです。

もともとは「馬に乗るとき、ジャケットのポケットが斜めになっていると手が入れやすい」と考案された形状です。また、パンツのポケットが脇縫いに合わせてではなく、手が入れやすいように斜めにカットされているのも「スラント」といいますね。

ポケットはしっかりスラントしていて、肩パッドも入った構築的な仕立ては、肩パッドなしが主流のイタリアンなスーツとは一線を画す硬派なもの。それでも着こなし方は、あくまでサラリと気負いない感じが今っぽいです。

こちらは、チェンジポケット付きのスラントポケット。やはり重厚感があり、大人びて見えますね。チェンジポケットもブリティッシュスタイルのスーツによく見られる仕様で、よりスーツに貫禄を演出してくれます。仕事のうえでも、信頼性を勝ち取ることができるのではないでしょうか、たぶん。いや、うまくいかなくても責任はとれませんが(笑)。

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