「何それ」を解消。基礎から学ぶ30のファッション用語

「何それ」を解消。基礎から学ぶ30のファッション用語

ファッション雑誌などに目を通した際、ふと疑問に思った言葉はないだろうか。ここでは、今さら人に聞けない、ファッション特有の言葉の数々をレクチャーしていきたい。

菊地 亮

2016.10.10

着こなし・コーデ

ファッション特有の用語を知ることが、センスアップへの近道

ファッション特有の用語を知ることが、センスアップへの近道

センスは磨いていくもの。雑誌やwebなどの各種ファッション媒体では、その方法論を説いているが、業界特有の言葉の数々に迷い、いまいち書かれていることの真意をつかみきれない人だっているかもしれない。

しかし、用語さえ理解できれば、オシャレになるための基礎は固まり、引き出しの数も増やすことができる。基本から今どきのワードまで、書かれている内容をさらに深くまで読み取ることのできる知識を、まずは伝授したい。

パート1シルエット編

自身の体型に見合うアイテム選びも重要だが、ウェアのシルエットによって見え方が異なることは学ぶべきファッションの基礎。基本となる3つのシルエットについて押さえておこう。

Q1.Iラインシルエットって?

もっともバランスが良く、ベーシックとされるトータルシルエット。トップとボトム、双方のフォルムがほとんど似ていることから、まるでアルファベットの“I”のように見えるため「Iラインシルエット」と呼ばれる。ビジネススーツはまさにその典型といえるだろう。そのため、細身にしてもゆったり合わせても、上下のバランスが同一ならばそれは「Iラインシルエット」になる。

Q2.Aラインシルエットって?

パンツのワイド化が顕著になってきた昨今、徐々に注目を浴びてきているのがこのコーデシルエット。ボトムに比重を置きトップをタイトにすることで、まるで全体がアルファベットの“A”のようなアウトラインに見えることから「Aラインシルエット」と呼んでいる。脚長効果も期待でき、またワイドパンツの野暮ったさをフォローする意味合いもある。

Q3.Vラインシルエットって?

昨今の主流となっている全体のシルエットがこの「Vライン」シルエット。1980年代から1990年代前期を思わせるシルエットで、オーバーサイズのトップと、スリムなボトムスを合わせるのが基本。それにより、アウトラインがアルファベットの“V”の形を描くことから「Vラインシルエット」と呼んでいる。その上下のギャップにより、美脚効果も期待できる。

パート2スタイリング編

定番のアイテムを好む大人世代にとって、“没個性”な着こなしを避けるうえではスタイリングに関する知識が必要不可欠。Freeamericanidolでも頻出するワードを軸に、10の用語について解説する。

Q4.こなれ感とは?

こなれ感=こなれた感じ(感覚)を表す。知識、技術などがすっかり身について運用自在になるとの意味から、まるで何年も着続けているかのようにアイテムを着こなし、それが似合っているように感じられること。「こなれ感が出ている」とは、まさにそういった人たちに向けた言葉だ。個々が放つ雰囲気次第との見方もあるが、味わいのあるジャケットやデニムを身につけることでこなれ感を演出することもできる。

Q5.抜け感を出すとは?

かっちりめなスーツにシャツやタイで柄を指してみる、またはシックなネイビーでキレイめなスタイルを演じながら裾をロールアップさせるなど。品行方正な佇まいの中にちょっとした遊びを取り入れることで、コーデが新鮮に見えたり、オシャレに見えたりする。その“ちょっとした遊び”を総じて抜け感と呼ぶ。この有無が大人としての余裕を暗に周囲へ伝え、オシャレへとつながっていく。

Q6.コーデをハズすって?

「抜け感」とも一部内容が似てくるが、ある意味オシャレを楽しむための一つの手法といえるだろう。セットアップでしっかりとした着こなしをしているように見えて、実はボトムがスラックスではなくイージーパンツだったり、全体をモードっぽく仕上げつつも、インナーにボーダー柄を挿して表情を和らげたりと、正統派から適度に外れた着こなしをすることで自らの個性をさり気なくアピールすることができる。

Q7.ジャケパンとは

ジャケパンとは、ジャケットとパンツの短縮形でビジネスの場でもよく用いられる。通常であればビジネススーツは、ジャケットとスラックスの上下セットが基本。それを、ジャケットは通常のものを採用しながら、ボトムはカジュアルとしても使えそうなチノパンなどのコットンパンツと合わせる一つのコーデ手段。さまざまな組み合わせが考えられるため、オシャレの幅もグッと広がる。

参考記事:ジャケパン着こなし術|ビジネスから休日まで徹底紹介

Q8.セットアップとは

アパレルのコーディネートの一手法で、上下がセットになったアイテム、またはその着こなしを指す。スーツはその典型だが、上下揃いの服という意味を広義に捉え、それ以外のアイテムも含んで述べる場合が昨今では多い。同生地を使ったスウィングトップとパンツ、スウェットシャツとスウェットパンツなどもセットアップの部類に入る。

参考記事:セットアップの教科書。春夏の活用術と秋のマストバイ

Q9.デニム・オン・デニムとは

読んで字のごとく、デニム地のアイテムをデニム地のアイテムに重ねるコーディネートの手法。ジージャンにデニムを合わせる、またはデニムジャケットにデニムシャツを合わせるなど、さまざまなアプローチがある。ただ、素材自体がタフなため重ね合わせるとやや重たい印象を振りまきかねない。そのため、内側に白Tを着込む、または足元をロールアップするなどの抜け感を取り入れたい。

Q10.ノームコアとは

ノーマル(標準)とハードコア(究極)を組み合わせた造語がノームコア。究極の普通を意味し、数年前にN.Y.でブームとなったスタイルだ。代表的なスタイリングといえば、Tシャツ、デニム、スニーカーという実にシンプルなもの。ファッションで個性の追求に疲弊した人々が普通の格好をし始めたのがそもそものきっかけで、代表的な人物としてしばし、Apple共同創業者のスティーブ・ジョブズ氏があげられる。

参考記事:普通が一番ってこういうこと!ノームコア着こなし術

Q11.ロールアップとは

丈上げなどせず、フルレングスのボトムやロングスリーブのシャツの裾をまくり上げる、コーディネートテクニック。一時期は、マニアな人々の着こなしの特徴として取りあげられたことから、アンチファッションとして認知された時期もあった。しかし、現在は適度な抜け感を取り入れる手段として広く知られ、足元をすっきり、軽快に見せることでファッション性を高めることができる。

参考記事:マンネリ防止。今の時期はロールアップで乗り切ろう!

Q12.レイヤードとは

「積み重ねる」の意味をもつレイヤード。つまりは、服を重ねることを表し、着こなしの幅を広げる上でも有効なテクニックとなっている。カットソー→シャツ→ニットが秋冬の定番とされているが、たとえば、透過性のあるシャツの下に通常のシャツを重ねてみたり、ロングスリーブのカットソーの上にショートスリーブのTシャツを合わせるなど、異なる特徴をもったアイテムを使い個性的な演出を試みることもできる。

Q13.コーデを引き締めるって?

オシャレに無理をしたくないお年頃の方にとって、リラックスした着こなしが今の主流となっているのは渡りに船だろう。ただ、パーカとデニムの定石コーデからもわかるように、一歩間違えれば“手抜き”とも捉えかねない。そこで、ドレスコードのジャケットを一着羽織るだけで身も心も引き締まる。配色も同様で、淡色系のアイテムに黒といった強い色を入れるだけでシャンとする。その手段、手法を指していう言葉。

パート3カラーリング編

「好きな色を着れば良い」のは、昔の話。やはり大人らしく見せるには色みに関する知識もそなえておきたいところ。カラーパレット、つまり配色のノウハウを押さえるだけで、着こなしのバリエーションは増やせるはずだ。

Q14.モノトーンとは

モノクロームトーンの略称で、主に単色や白黒といった意味をもつカラーのカテゴリー。ブラック、ホワイト、グレーといった、無彩色の単式相の明暗で表現することをいう。そのどれもがほかのカラーを受け入れられる柔軟性を備えているため、日頃から取り入れやすい。コレクションブランドでも数多く取り入れていることから、モードのような雰囲気を表現する配色としても知られている。

Q15.ワントーンとは?

主に、ベースカラー一色で完結させたスタイリング。すべてのアイテムを同じカラーでまとめたものはもちろん、淡いカラーと濃いカラーでミックスさせたスタイルも基本的には「ワントーン」に含んでいる。コーディネートのまとまりと洗練さを生むとして、近年ではネイビーやベージュ、ホワイト一色で統一したスタイルが人気だ。

Q16.ヴィヴィッドカラーとは

ヴィヴィッドとは、はつらつとした、躍動的な、鮮明なという意味。つまりヴィヴィッドカラーは、目の覚めるような鮮やかで活力にあふれ、生き生きとしたカラーのことを指している。主に、レッド、ブルー、イエローといった彩度の高い原色を指す場合が多く、インパクトも高められるので、周囲へアピールしやすい。ご覧のように無彩色や淡色をベースにしても一気に華やぐ。

Q17.ペールカラーとは

ペールとは、淡い、薄いの意。ペールカラーはそのものずばり薄い色調の色のことをいう。ファッションでは、薄い、というよりも浅い色調の色といったニュアンスが近いかもしれない。そのため、よくヴィヴィッドカラーの反対色として扱われることが多い。イエローやレッドなど、印象的な色を採用しても調子が浅いため取り入れやすく、周りにやさしい印象をあたえてくれる。

Q18.コロニアルカラーとは

コロニアルは、植民地を指す英語のコロニー、またはスペイン語のコロニアの形容詞で、植民地の意。直訳すれば植民地の色となる。これは以前、英国人が統治していた植民地を訪れる際、彼らが身につけていた麻や綿製のサファリジャケットなどを絡めた服装から着想されて生まれた言葉で、ファッション業界では、それらを想起させる淡いブラウンやベージュなどを含めてコロニアルカラーと表現する。

参考記事:コロニアルカラーで実現!大人のきれいめミリタリー

Q19.アースカラーとは

複数の色をまとめて表現した色カテゴリーの総称で、ナチュラルカラーとともにシーンを席巻した1970年代を代表するカラーグループ。大地や木の幹を表す色、空や海の水の色、新緑や紅葉へと移りゆく木の葉の色など、自然に息づく美しい色の数々のことを指す。たとえば、ベージュなどを含むブラウン、カーキやオリーブといったグリーン系、ネイビーなどのブルー系はその代表格。

Q20.差し色とは? 差し色を効かせるって?

コーディネートで色のコンビネーションはことさら重要。大人っぽさを意識するなら、2〜3色に色を留めるのはスタンダードといえるが、とはいえそれだけだと地味に見えてしまう危険性もある。そんなとき、着こなしのベースカラーとは異なる反対色を一部に差すと見た目は劇的に変化。その色を「差し色」、そしてそれを差す行為を「差し色を効かせる」と表現する。

パート4テイスト編

「自分をどのように見せたいか」を心で念じるだけ伝えられるほど、ファッションは甘くない。やはり、思い通りに自分を表現するツールとして、ファッション特有のテイストを押さえたいところ。ひとつのテイストに限って自分を表現するのも悪くはないが、定期的に新しい自分に出会うのも選択肢のひとつ。

Q21.アメカジって?

アメリカンカジュアルの略称。広義では米国を連想させるカジュアルウェアやその着こなしを指すが、西部開拓時代のウエスタンスタイルや労働者たちから派生したワークスタイルなど、米国文化の影響を受け誕生したものはほとんどが当てはまるため明確な定義付けが困難。日本でいえば1980年代後半からの古着ブームから、ジーンズやネルチェックシャツを交えたラフなスタイルとして紹介されているため、その残影は今も根強い。

参考記事:30代メンズに似合う。アメカジファッションコーデ術

Q22.きれいめカジュアルって?

カジュアルスタイルとは、広い意味で形式ばらずくつろいでいる様、またはその服装のことを指す。トップはパーカや、スウェットシャツで、ボトムはデニムやイージーパンツを合わせる場合が多いが、それを程よく容姿端麗に見せた着こなしが「きれいめカジュアル」。ボトムスはデニムでもトップをタイドアップで合わせてみたり、またはイージーパンツにジャケットを加えたりなど、どこかへ礼儀正しいアイテムを加えるのが正解。

Q23.ミリタリースタイルって?

陸軍のユニフォーム、または日常着や支給品などからインスピレーションを受けてデザインされたアイテムを取り入れたスタイル。モッズコートやフライトジャケット、CPOシャツなどはその最たる例だ。今では解釈も多様化し、シガーポケットやエポーレット、またはカモ柄など、軍のディテールを取り入れたアイテムも含めてミリタリーアイテムと分類し、それらを組み込んだスタイルを「ミリタリースタイル」と呼んでいる。

Q24.トラッドスタイルって?

「トラッド」は元々ジャズシーンで使われ、その後ファッションシーンへと伝播した言葉。トラディショナルなスタイル、つまりは地域の伝統に則り、流行などに左右されることなく受け継がれてきたスタイルを指す。よく知られるところではブリティッシュトラッドがあり、19世紀中頃に登場した軍用上着のカーディガンや英国海軍の軍服として使われたPコートのほか、ツイードジャケットやチェックパンツなどが代表的アイテムとされる。

Q25.ストリートスタイルって?

厳密にいえば、ファッションブランドが発信する最先端のコレクションに左右されることなく、自発的にストリートから発信され、流行していったスタイルのこと。多くの人たちの脳裏に根付いているのは90年代中期頃だろう。スケートボードやダンス、ヒップホップ音楽の影響を受け、ゆったり目のパーカやスウェットにデニム、そしてハイテク&ローテクのスニーカーを合わせたスタイルはもうおきまり。

参考記事:30代メンズに似合う。ストリートファッションコーデ術

Q26.モードって?

フランス語で流行やファッションの意味。すなわち、その一歩先行く新しいものを取り入れたスタイルのこと。もう少し絞った言い方をすれば、最新コレクションに出ているブランドのアイテムを取り入れたスタイルともいえる。たとえば、『イヴサンローラン』や『ラフシモンズ』、『ディオールオム』などがその例。モノトーンなどでシンプルにまとめたコンサバ系から、非日常的デザインのアイテムを加えた個性派まで振り幅も広い。

参考記事:30代メンズに似合う。モード系ファッションコーデ術

パート5その他編

ひとつのカテゴリーにはおさまらないファッション用語の数々も、忘れてはならない基礎事項。聞き慣れた言葉ほど奥が深く、理解したうえで日々の着こなしを楽しむのが大人というもの。ここでは、あくまでも基本となるワードをピックアップして紹介する。

Q27.ワードローブとは?

Q27.ワードローブとは?

本来ワードローブとは、衣装ダンス、衣装部屋の意味。ただ、ファッション雑誌などでは、そこから発展させ、その人が持っている欠かせないウェアや小物などのことまでを指していう。たとえば、「男にとって欠かせない永遠のワードローブがジーンズ」というように。そのほかにも、コレクションやコーディネートを完結させるための数々のアイテムのことを指していうこともある。

Q28.ヴィンテージとは

本来であれば、ぶどうの収穫から瓶詰めまでの工程を表していた言葉だったが、その後、当たり年のワインを指すようになる。それもあり、由緒ある、古くて価値のあるという意味を有し、年代物でありながらも、完成度が高く上等な価値を持つものを総じてと呼ぶ。ファッションシーンでは主に1940〜70年代の古着に使うことが多く、1946年代の『リーバイス』501XXのオリジンなどはその代表ともいえる。

参考記事:古着とは違う!?ヴィンテージファッションを楽しもう!

Q29.セレクトショップとは

小売店形態の一種。特定のブランドだけを販売するのではなく、独自のコンセプトのもと、国内外のさまざまなブランドのアイテムをセレクトし、陳列、販売しているショップのこと。フランスではコレット、イギリスではブラウンズ、アメリカではマックスフィールドなどが有名。日本では、1955年に創業したサンモトヤマが草分け的存在で、『ビームス』や『ユナイテッドアローズ』、『シップス』は代表的存在といえる。

参考記事:人気ショップスタッフから学ぶ!今秋トレンドとコーデ

Q30.センスがいいとは

センスのある人。それは人によってさまざま意見が分かれるところだが、天性のものではなく磨かれるものと考える。となれば、まずは自分に何が似合うかを明確に理解している人は、センスを得るための十分な下地がある人といえるだろう。そして、洋服であえて着飾ることはせず、適度なユーモアで嫌味のない個性を発揮できる人は周りからも一目置かれるに違いない。

参考記事:メンズファッション2016冬:大人コーデを作る10のこと

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