意外と知らない。モカシンの基礎知識とメンズコーディネート

意外と知らない。モカシンの基礎知識とメンズコーディネート

モカシンの名前の由来やデッキシューズとの違いなど、モカシンの基礎知識を解説。モカシンを使ったメンズコーデや、大人におすすめのブランドも合わせて紹介します。

編集フカザワ

2018.08.08

レザーシューズ
モカシン・デッキシューズ

モカシンはなぜ“モカシン”と呼ばれるの?

モカシンは、革靴の一種として知られています。ただし、モカシンがなぜ”モカシン”と呼ばれるようになったのか、その理由を知らない方は多いでしょう。そもそも、モカシンとは1枚の革で足を包み込むように作られたもの。歴史としてはアメリカの先住民が履いていたスリッポン形式の靴のことをさしていたようです。

本題の”モカシンという名前の理由”については、非常に単純明快。モカシンという名称は、靴の甲の部分がU字状に縫われている縫合形式に由来します。写真のように、アッパー部分のU字状の縫合を”モカシン縫い”と呼び、それが”モカシン”と呼ばれる靴の名称になったというのが定説です。

モカシンとデッキシューズの違いとは?

モカシンを話題にすると、決まり文句のように比較対象とされるのがデッキシューズです。ふたつの違いを簡潔にまとめると、


■モカシン→アッパー部分の縫合形式
■デッキシューズ→滑らないよう、ソールに工夫が施されたもの


上記のとおり、比較するネタ元が違うのです。歴史的に見れば成り立ちが異なるにせよ、現代ではデザインの共通項が多々あります。たとえば、デッキシューズと呼ばれている靴に”モカシン縫い”が採用されていたり、モカシンのなかでもラバーソールを使っていたり……。

厳密にいえば、「ソールが違うんだよ。ソールが」と鼻高々に友人や彼女、奥さまやそのほかの人に伝えたいところでしょう。しかし、現代ではふたつの壁は少しずつ壊れはじめています。「モカシンとデッキシューズの違いとは?」というお題に対する回答は、名称の由来であり、着眼点の違い。これが現代における正解なのです。

豆知識ちなみに……。明確に違うのはデッキシューズとドライビングシューズ

デッキシューズよりも、運転時の利便性を考慮したソールが装備されているのがドライビングシューズです。ドライビングシューズは写真のようにソールのパーツが細かくあしらわれていたり、かかとにまでラバーが装備されていたりと、デッキシューズとは明確に異なります。

簡単? 困難? モカシンのおしゃれな着こなしを徹底調査

モカシンといえば、スエードをはじめとする革素材を思い浮かべる人は多いでしょう。そのためか、秋冬の靴であると思い込んでいる方もいるのでは? しかし、モカシンは春夏も活用できる、通年使えるシューズのひとつ。プレートゥをはじめとする革靴ほどドレッシーではなく、スニーカーほどカジュアルでもないため、程良くきれいに見せたい時には最適です。

そんな通年使えるモカシンを取り入れた、おしゃれなコーディネートを紹介します。着こなしのサンプルと同じタイプのモカシンや、おすすめのモカシンも合わせてチェックしましょう。

▼春夏はショーツと合わせて、“こなれ感”を演出

年々暑さが増す春夏のマストバイといえば、ショーツですよね。涼しく、快適という長所の反面、肌の露出が多いため”子供っぽさ”がチラつくことも事実。

そこで、”大人顔”モカシンで子供っぽさをいなすのが正解です。着こなしに生まれる”こなれ感”が、あなたをおしゃれに彩ります。

爽やかなホワイト×ネイビーの合わせに、モカシンを取り入れたマリン風コーデ。立体感のあるデニムショーツのアクティブなムードがモカシンと調和し、大人カジュアルな雰囲気に仕上がっています。アウトドアブランドらしいソールがアクセントになっている点も、見逃せません。

選ぶなら、このモカシン『ティンバーランド』

ワッックスコーティングされたフルグレインレザーを、武骨なフォルムに仕上げた男らしい1足。アウトドアシューズに多く見られるラグソールを採用し、悪路にも耐える機動力も兼備しています。

白Tシャツにブルーのシャツ、ジャージー素材のショーツというラフなファッションながらも、品良く見えるのは足元のモカシンによる効果。深い色みのレザーで仕上げられた1足が、コーディネートを大人仕様に演出しています。

選ぶなら、このモカシン『ラッセルモカシン』×『アーバンリサーチ ドアーズ』

『ラッセルモカシン』の定番モデルを、現代的な素材と色みでアップデート。武骨なフォルムと、手縫いによるモカシン縫いの味わいが男らしさを醸し出しています。秋冬のファッションはもちろん、夏でも活躍してくれる存在感が頼もしいモカシンです。

タックインしたチェックシャツと、タック入りのショーツで品良く仕上げたコーディネート。パンツとシューズはアースカラーで落ち着かせつつ、パッチワークを駆使したシャツを主役に抜擢。タックインやモカシンとの合わせワザでカジュアルながらも清潔感のある着こなしに仕上げています。

選ぶなら、このモカシン『アトランティックワークス』

2枚の革を、目分量で縫い合わせる”トゥルーモックステッチ”を採用。また、素材には『オールデン』でお馴染みのホーウィン社に別注した肉厚なレザーを使用しています。男らしさのある素材感ながらも、洗練されたフォルムも印象的。

Tシャツにワイドシルエットのショーツを合わせたカジュアルな着こなしです。ただし、単なるカジュアルだけにとどまらないのは、モカシンで構築した足元によるもの。リラックス感がありつつも、品の良さを加味するモカシンが全体の印象をきれいめにシフトしています。

選ぶなら、このモカシン『ミネトンカ』

1964年創業の『ミネトンカ』は、モカシンを代表するブランドのひとつです。スマートすぎず、ぼってりともしていないフォルムは、まさに唯一無二。アッパーの縫い目の存在感も、ほかのブランドにはない特徴です。

シャツをタックインしたトラッド感のあるトップスとボトムに、モカシンの表情がマッチ。ベルトにあしらわれたレザー素材ともリンクさせることで、コーディネートに統一感を持たせています。

選ぶなら、このモカシン『ランコート』

『コールハーン』の創業者が設立した『ランコート』。ハンドソーイングながらも、美しいイメージを保っているのは、高い技術力を持つ証拠。男性ならば触れたくなるであろう、レザーの色みにも注目です。

▼重くなりがちな秋冬コーデは、モカシンで“ハズす”

ダウンをはじめ厚みのあるアウターが手放せなくなるのが秋冬ですよね。足元にも”重さ”のあるブーツを選ぶのが常套手段ですが、あえて”軽やかさ”を取り入れるのもアリ。

重くなりがちなコーデを、明るく、やわらかな素材感のモカシンで”ハズす”ことで、よりセンス良く見せることができるのです。

グレーのダウンジャケットと色あせたスリムなデニムパンツで仕上げた冬の定番カジュアル。足元にベージュのモカシンを加えることで、重くなりがちな着こなしを軽快に見せています。

選ぶなら、このモカシン『クラークス』

『クラークス』を代表する”ワラビー”も、モカシンの一種。上質感あるベージュのスエードは、履き込むたびに”自分色”になるサマが楽しめます。履き心地に定評のあるクレープソールの魅力も含めて、長所しかない1足。秋冬の”勝負靴”の候補に入れてはいかがでしょうか?

ニットカーディガンにはおった、オレンジのダウンベストが印象的な着こなしです。ベージュのリブパンツに合わせたブラウンのモカシンにより、ダウンベストとの色みもリンクさせています。足元でチラ見せさせているソックスも◎。

選ぶなら、このモカシン『アトランティックワークス』

スコッチグレインレザーの凹凸のある表情が、男心に刺さる一足です。加えて、コルクを砕いてソールの素材に溶け込ませた”コルクソール”も、武骨な印象をアシストしています。そんな男らしさをいなす洗練されたフォルムも魅力。

ブラウンをベースにした冬らしいボリューム感のあるコーデに、キャップやモカシンで抜け感をプラス。トップスと揃えた白いソックスと武骨なモカシンが足元を軽やかに演出し、こなれた遊び心を感じさせます。

選ぶなら、このモカシン『アローモカシン』

やわらかなスエード素材と、”ぽってり”とした丸みのあるフォルムが特徴のモカシンです。セレクトショップオリジナルの1足は、見た目だけでは無く履き心地も快適。秋冬のスタイリングに活用できる、深い茶系の色みもポイントです。

タイドアップしたトップスと、デニムパンツというコンビを、モカシンでまとめ上げた好サンプル。ダウンジャケットやバッグは黒で統一しつつも、足元で明るい色みを取り入れることでアクティブな側面も加えています。

選ぶなら、このモカシン『ユケテン』

アッパーにそなえられた脱着可能なキルトが特徴。起毛感のあるブラウンのスエードレザーは、秋冬の足元を明るく、軽く見せつつも、大人らしい品の良さを漂わせます。タイドアップしたシャツやジャケットコーデの”ハズし”役として適任。

■合わせて読みたい:
アメリカのもの作りと独自の感性。ユケテンのモカシンが履きたい

ボアカーディガンとロールアップしたデニムで、リラックスムードを醸出。足元のモカシンが全体の雰囲気に馴染みつつも、大人の上質さをのぞかせています。

選ぶなら、このモカシン『ミネトンカ』

『ミネトンカ』らしいクラシカルなシルエットはそのままに、履き心地を追求したキャンプモカシン。屈曲性のある柔らかなソールが最大の特徴で、足馴染みは抜群。キャンプなどのアクティブなシーンにも活躍してくれそうです。

モカシンの人気ブランドを厳選。色みは“茶系”を狙いましょう

季節を問わず、大人の足元をおしゃれに彩るのがモカシンです。魅力あふれるモカシンのなかでも、手に入れるならばデザイン性も履き心地も快適なブランドが正解。大人が頼るべき、モカシンの人気ブランドを紹介します。

ブランド1『ラッセルモカシン』

1898年にアメリカで誕生した『ラッセルモカシン』。アウトドア向けのシューズを作り続けていた出自からも、頑強な作りは保証済みのブランドです。時代に流されることなく、ていねいな仕事で生まれる1足は、大人の足元に似合います。

ブランド2『ミネトンカ』

クラシックなフォルムと、デザインの一部でもある縫い目が特徴のブランドです。レザーの表情はもちろん、丸みのある形から愛嬌を感じずにはいられないモカシンを数多く展開しています。写真の“クラシック モカシン”はブランドを代表する1足。足馴染みのよいソフトスエードは、履きやすさの要になっています。

ブランド3『クラークス』

「ワラビー」や「デザートブーツ」で有名な『クラークス』。シンプルなスエード素材のアッパーを、あえてステッチによるデザインで武骨に仕上げている写真の「ウィーバー」は、きれいめコーデにも、カジュアルな着こなしにもハマります。

ブランド4『アローモカシン』

今なおネイティブアメリカンの伝統技法を守り続ける『アローモカシン』。良質な分厚い1枚革と、手作りならではステッチングワークが生み出す武骨な表情が持ち味です。抜群の耐久性があり、エイジングを楽しみながら長く愛用できる1足です。

ブランド5『ユケテン』

日本人デザイナーによってアメリカで設立された『ユケテン』は、世界から注目されるレザーブランド。熟練の職人技が光るスニーカーモックはモカシンの魅力とスニーカーの機能性が見事に融合し、幅広い服装にハマる上品な表情に仕上がっています。

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