幼く見せない。6パネルのベースボールキャップ講座

幼く見せない。6パネルのベースボールキャップ講座

暑さが増す夏はベースボールキャップが気になる季節。スポーツミックスの流行を受け、再び存在感を高めた小物だが、難点は漂う若造感。そんな不安を払拭する方法をご紹介。

菊地 亮

2016.06.08

帽子
キャップ
夏の着こなし・コーデ

そもそも6パネルのキャップとは

ベースボールキャップのヘッドを包み込む部分は、同じパネル(生地のパーツ)を縫い合わせてできている。つまり6パネルとは、6つの同じ生地パーツで構成されているということ。当初、メジャーリーグ(MLB)では麦わら帽子が主流だった。しかし、南北戦争を契機に軍帽モチーフのスカルキャップにダックヒルと呼ばれるひさしをつけたものへと移行。8パネルで構成されていたが、その後改良を重ね、今の主流となる6パネルへと変貌していった。

定番のキャップだとヤング過ぎる……。その悩み、6パネルキャップなら簡単解消

キャップにイマイチ大人が手を伸ばしづらい理由、それはやはり子供っぽさではないだろうか。幼い頃に抱いた“野球帽”イメージをずっと引きずっている人も多いからだろうが、6パネルのアイテムならゆうに覆すことができる。

魅力1▼軽妙な“ハズし”を手軽に演出できる格好の小物

“ノームコア”がファッションの新たな潮流となって久しい昨今だからこそ、程よい変化をもたらす小物は何かと重宝する。そこで、格好の“ハズし”役として機能するのがベースボールキャップ。6パネルのクラシカルな趣なら、若造感を控えた適度なアクセントが期待できる。

スポーティーながらも品のよさを加味したロゴは、大人の男性にも使いやすいデザインのひとつ。これからの時期ならばTシャツに合わせたいところだが、あえて白シャツなどの上品なアイテムと合わせるスタイリングもおすすめだ。

魅力2▼縫い代を最低限にとどめたことで得るかぶり心地

シャツにせよカットソーにせよ、ルックスをキープするために縫い代は内側に隠すのが通例。その分、縫い代が肌と接するため着心地を阻害するリスクも秘めている。となれば縫い代は少ないほうが理想的。当然ながら、8パネルよりも6パネルのほうが、かぶり心地はいい。

キャップを選ぶ際は、かぶり心地にも言及するのが大人の賢いセレクト方法だ。着用する前に裏地をチェックし、縫製も確認しよう。

魅力3▼昔から変わらない普遍的かつシンプルなルックス

丸みを帯びたヘッドと日差しを遮るためのツバ。20世紀初頭に各野球チームが採用し始めてからそのフォルムの大筋は変わっていない。それは、誕生当初から理にかなっていてむだがない証だ。だからこそ、時代を超えてもなお色あせることなく支持を受け続けている。

シンプルだからこそ愛される。これはウェアだけではなく小物に対しても同じことがいえる。6パネルのキャップの場合は、デザインによって時代性を反映しているが、ここ数年ではデザインも最小限に、むだが省かれているものが人気。

6パネルのベースボールキャップ、大人っぽく取り入れるための着こなしルール

ベースボールキャップはいつの時代も男性の心を引きつけてやまないが、気になるのは普段の着こなしへどのように取り入れるべきか。そのカギを握るのはやはり大人っぽさ。そのポイントを3点に絞り、それぞれの好サンプルを披露する。

ルール1▼大人アイテムと合わせてコーデのハズシとして取り入れる

6パネルのベースボールキャップには特有のオーセンティック感が漂う。だからこそ、カッチリめなスタイルの自然なカジュアルダウンとして活用することも可能。ジャケットやシャツ、スラックスなどと合わせても、気になるお堅い印象をさり気なくいなしてくれるはず。

デニムシャツにレジメンタルストライプのタイ、そしてチノパンと、アプローチは正統派のアイビールック。そこに懐かしさを感じないのは、キャップやスニーカーによるスポーティーな小物の投入と、ワイドパンツによりメリハリを効かせたシルエットのなせる技。

普段のジャケットスタイルは適度な息抜きが必要。アウターのグレンチェック柄にくわえ、ボトムスにはカーゴパンツ、足元にはスニーカー、そしてきわめつけはカラフルな胸元と鮮やかなブルーキャップ。その計算し尽くされた引き算で一気に街着へシフトさせている。

タイドアップの着こなしを、カーキのジャケットやカモ柄のスリッポンでいまどきのミリタリー風味にアレンジ。いつもなら重くなりがちなところを、胸元のマドラスチェックや色落ちジーンズ、さらにはスパイシーなキャップによって軽やかなルックに仕上げている。

白のジャケットを引き立てるため、ほかのウェアや小物はダークトーンで統一。インナーのカットソーやキャップによって、程よくカジュアルダウンに成功した好例だ。

ルール2▼旬のサーフ&ストリートテイストのある服装と合わせる

幼さを適度に控えたキャップであれば、テイストをシンクロさせるのもひとつの手。たとえば、トレンドのサーフ&ストリートのアイテムとのミックス。前者は思いっきり開放的に、後者はモードをベースとしスタイリッシュに合わせるのがオススメだ。

チェックシャツにジーンズを合わせた王道のサーフアメカジ。インナーや足元に差し込んだグレーも含め、全体のカラートーンを控えめにすることで落ち着いた印象に仕上げている。ラフに羽織ったシャツやヘッドへ軽くのせたキャップに大人としての余裕ものぞく。

スウェット+ジーンズの合わせは、90年代後期のストリートスタイルを連想させる。非常にシンプルなスタイルだからこそ、足元へ添えたショッキングなピンクのコンバースが絶妙なスパイスに。その分キャップは、ブラックを選びアシスト役に徹している。

白シャツを駆使しながらいまどきなキレイめストリートを実践。ネイビーを中心にまとめたことで、シティーライクないでたちへと昇華させている。グッと大人っぽさを増した全体に、オールパターンのスニーカーやキャップで投入した遊び心が効果的な味付けに。

街はもちろんビーチサイドでも活躍できるショーツルック。これからの季節にうってつけなカラフルチェックシャツと、バランサーとしてのインナーが巧妙にマッチしている。また、あえてデニムではなくチノショーツを合わせ、土っぽさを程よく抑えた点も好印象。

ルール3▼シンプルコーデのアクセントとして取り入れる

夏にもなれば使用するアイテムも限られてくるため、着こなし全体が淡白になりがち。そんな時にベースボールキャップは無類の頼もしさを発揮してくれる。しかも、トップスやボトムスなどでカラフルな色を使うにはハードルが高いが、小物であれば取り入れやすい。

ニットや美パンといった上品なアイテムを、グレー1色で表現したドレッシーなスタイリング。漂いそうな堅さをいなしているのが差し色として絶大な威力を発揮しているソックスとキャップ。その意表をついた小物の活用により、全体を表情豊かにアップデート。

タック入りで裾をダブルに仕上げたボトムスは、一見スラックス風に見えるがスウェット地。上下スウェット地でも、それを“パジャマ”に見せないスタイリングはお見事。キャップの活用や、裾の丈感による軽やかな演出も絶妙なアクセントとして効いている。

白シャツとブラックデニムのミニマルコーデ。ここで脱・普通を実現させた最良の一手が小物。サングラスとキャップを駆使することで、スマートさや違いをほんのり匂わせている。また、タイトめなアイテムとモノトーン配色との相乗効果によりがぜんスマートに。

ブラックベースのスタイルながら、トップスとボトムスのカラートーンを変えたことで平面感を打破。ユーズド加工のスウェットシャツをインナーの白シャツでフォローするバランス感もいい。さらにキャップを加えながら、理想的なスポーツモードを表現している。

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