大人のトラッドスタイルに。今選ぶべきダメージジーンズ

大人のトラッドスタイルに。今選ぶべきダメージジーンズ

トラッドな装いにダメージジーンズ? と違和感を抱くかもしれないが、堅苦しさよりも今は遊び心あるブリティッシュスタイルが新しい。

編集ムタガミ

2017.12.27

ボトムス
ジーンズ

どうして今、ダメージジーンズなのか

ダメージジーンズ人気を説明する前に、まずは今のトレンドの話をしよう。

2017年夏ごろから続く、アウトドアMIXブーム。冬もダウンウェアやボアが注目され、店頭で『カナダグース』や『ウールリッチ』が飛ぶように売れていた。だがその裏で着々と人気を集めていたジャンルがあった。それがブリティッシュトラッド。ツイード素材のジャケットやチェックのコートなどクラシックなアイテムが再評価され、スニーカーから革靴に移り気する大人たちも散見されるようになってきた。

■参考: 今買える15型を一挙見せ! カナダグースのダウン指名買いリスト

■参考: 老舗ブランドの至高のダウン。ウールリッチの名品から今季も目が離せない!

そんなトラッドスタイルの“ハズし”として重宝されるのが、ダメージジーンズだ。リジッドジーンズやスラックスを合わせるのでは、ジャケパンスタイルも当たり前になった今、面白みがない。程よく男らしく、程よく品がある。そんなダメージジーンズに久々に火がついている。かつてアメトラをかじっていた30代以上にも挑戦してほしい、今選ぶべき逸品を紹介していこう。

大人のためのダメージジーンズ、3つの鉄則

ダメージジーンズと名の付くものなら、何でも取り入れていいわけではない。やんちゃに見えず、ほのかに男らしさを薫らせる着こなしのバランスこそが30代からは重要だ。ダメージジーンズの選び方と着こなしのルールを、簡単に3つに分けて紹介しよう。

鉄則1シルエットはスリムかストレートを選ぶ

30代にもワイドパンツの波が来ている。スラックスだったり、チノパンだったり、ジーンズでもトラウザータイプのビッグシルエットをよく見かけるようになった。ただ、表面積が大きい分、主張の激しいダメージジーンズはやや上級者向けと言える。旬のオーバーサイズトップスにも間違いなく合わせられる、細身の1本をまずは手に入れたい。

鉄則2適度なダメージが大人にはちょうどいい

アメトラブームの折にはきつぶしたクラッシュジーンズも、品の良さが求められる現在のファッション事情を鑑みると少しハードルが高い。今年選ぶなら横糸が残っている、やりすぎていないものにしておこう。リペアなどが効いていても、レトロな空気があって面白い。いつものスラックスやリジッドジーンズと置き換えるだけで、さり気なく雰囲気を変えてくれるはずだ。

鉄則3合わせるアイテムはクリーンに徹する

スカジャンにダメージジーンズ、そこに『バンズ』を合わせるような往年のストリートスタイルを楽しむのもいいが、大人になったらカジュアルダウンの1要素としてダメージジーンズを活用しよう。具体的には、トップスにはステンカラーやチェスターなどのコート類を。かっちりしたテーラードジャケットなどにあえてアイスウォッシュを合わせるのもいいだろう。ブルゾンなどと着こなす際は、サイジングや素材感が野暮ったく見えない、清潔感のあるものをセレクトしたい。

ダメージジーンズの着こなし、実践編

選び方がわかったら、次はどのような着こなしがあるのかそのサンプルを見ていこう。取り入れるべきところは真似しつつ、自分の中のイメージを膨らませてほしい。

1人目ブルゾンをあわせるなら無加工のクリーンなものを

赤い別布でのリペアがアクセントとなっている『レアセル』のジーンズは、少し遊び心が効いたカジュアルな1本。トップスに柔らかな色合いのクルーネックニットやクリーンなノーカラージャケット、足元に旬のサイドゴアブーツを合わせることで、男らしくも上品に着こなしている。知的な印象をプラスするハットや丸メガネなどの小物使いも、心ニクい。

2人目ヘリンボーン、ツイード……クラシカルな装いもお手のモノ

生地と同系色のリペアを施した『ティーケー タケオキクチ』のジーンズに合わせたのは、ブリティッシュトラッドの空気を内包するヘリンボーン柄のツイードチェスターコート。トーンの近い柄シャツと、メリハリを生み出すネイビーのベストを組み合わせることで、奥行きのあるコーディネートに仕上がった。クラシカルなアイテムとダメージジーンズとの相性の良さを再確認できる好例だ。

3人目カレッジテイストのアイテムとも巧みにマッチ

『バーニーズ ニューヨーク』のトラッド感満点のチェックテーラードジャケットにヴィンテージのレタードニットでカレッジテイストをプラス。そんなニットにも相性がいいのが、同じくアメカジの匂いを漂わせるダメージジーンズだ。王道『リーバイス』のスリムストレートの裾を軽くロールアップして、ホワイトソックスで軽快さを演出した。

2万円以下で手に入る秀逸ダメージジーンズ10選

リジッドやデッドストックを手に入れて、自分なりのダメージジーンズを育てる……なんてことをしていたらブームが終わってしまう。とりあえず1本挑戦してみたいという人にもぴったりの、加工と価格のバランスが取れたダメージジーンズをセレクト。ぜひ参考にしてみてほしい。

1本目『リーバイス』511(TM) スリムフィット ミディアム インディゴ KAKE

ジーンズの殿堂、『リーバイス』のスリムシルエットモデル511をベースに加工。スキニーほどぴたっとせず、大人のリラックス感が漂うシルエットだが、さりげなく施されたダメージの数々で、無難な着こなしもぐっと男らしく格上げしてくれる。ステンカラーコートなどと合わせて大人っぽくきこなすのもいいだろう。ストレッチが効いているので履き心地も抜群。

2本目『リー』×『ナノ・ユニバース』別注Jog Tapered

すっきりとした足元を演出してくれる、『ナノ・ユニバース』別注ジョグジーンズ。強めに効いたテーパードがスタイリッシュな印象だ。加工こそ控えめだが、柔らかな色落ちと裾の擦れがさりげなくこなれ感をにおわせる。足元はローファーやプレーントゥなどでサラッと合わせるとよりクリーンに仕上がる。

3本目『ビッグジョン』M3 ニードルレッグデニムパンツ

日本最古のジーンズブランドから、キックバックが強いストレッチ素材を使用した1本。かなりタイトな仕上がりだが、スウェットパンツのような極上のはき心地を提供してくれる。長年はきこんで大穴の開いたひざを補修したような、ストーリーの見えるリメイクがユニークだ。ヴィンテージライクなデザインなので、ウールのテーラードジャケットなどと合わせても好相性。

4本目『ラングラー』×『フリークス ストア』別注クラッシュ テーパード デニム

グランジな空気が漂うインパクト抜群のこちらは、カウボーイ御用達の米国ブランド『ラングラー』と『フリークス ストア』の別注モデル。裾部分を引きちぎったような思い切った9分丈シルエットだが、夏に流行っていたカットオフデニムの要領で、気負わずはきこなせばOKだ。足元がラフな分、トップスはミドルゲージのニットやボタンダウンシャツで大人っぽく仕上げたい。白ソックスと短靴も忘れずに。

5本目『リーバイス ヴィンテージ クロージング』1947モデル 501XX REEF BREAK/CONE

『リーバイス』のアーカイブから名作をピックアップして復刻を行なう人気ラインから。第二次世界大戦後、材料の供給が安定し始めたころの501XXをベースにしたこちらは、大味なカットと縫製が当時のアメリカのおおらかさを感じさせる特徴的なリペアをひざに施している。裾が足りなくて別のジーンズを接いだようなデザインも非常にユニークだ。ミリタリー色の強いMA-1を合わせたくなる気持ちをぐっとこらえて、ここはひとつアメトラ感のある紺ブレで。

6本目『クロ』Aulick Classic Vintage Wash 07

2010年にスタートした日本発のデニムブランド『クロ』。縫製や染色、加工などデニムにおいて最高峰といわれる日本のクラフトマンシップに基づいて製作されるアイテムは海外でも評価が高い。今作はひざからのテーパードが美しいオーリックにおだやかなダメージを施したもの。シルエットも美しいが、何より淡く溶けていくようなインディゴのグラデーションにも注目したい。

7本目『サニースポーツ』VENICE JEANS

自身もサーファーであるデザイナー、北原信也氏が2004年に茅ヶ崎で立ち上げたサーフテイストを得意とするブランド。その名にふさわしく右ももに太陽の刺しゅうが入れられたストレートシルエットのジーンズは、1970年代のカリフォルニア州ヴェニスビーチの若者をイメージして製作された。かつて“悪がきのビーチ”と呼ばれていたビーチの空気を大胆なダメージ&リペアで表現。相反するイメージのブラックナイロンシェルコートなどで、ぴりっと引き締めたい。

8本目『ビューティ&ユース』ヴィンテージ リメイク デニムパンツ

『ビューティ&ユース』のオリジナルジーンズは、実は業界関係者が絶賛するハイクオリティ&高コスパアイテム。リアルなヴィンテージと見まがう自然な加工には、日本を代表するセレクトショップの矜持が感じられる。キレイに色落ちしたライトブルージーンズには、あえてブラックのニットとコートを合わせてコントラストの妙を楽しもう。

9本目『ユナイテッドトウキョウ』リペアスラックスデニム

ひとつひとつのディテールで他の5ポケットジーンズとの差別化を図った、『ユナイテッドトウキョウ』渾身の広島製。あえて縁のステッチを取り払ったウォッチポケット、やや位置を高くすることで脚長効果を生み出したヨークとバックポケットなど、加工の前にその考え抜かれたデザインに惚れ惚れする。ダメージ加工もミリ単位で計算されており、子供っぽく見えないように職人が1本1本手作業で行なっている。そこまで手をかけて1万3,000円を切るプライスとは、恐れ入る。

10本目『ヴォートメイクニュークローズ』3D DENIM ANKLE PANTS VOTE MAKE NEW CLOTHES

最後の1本は少し変わったものを。オーバーサイズのスウェットやワイドパンツでお馴染みの『ヴォートメイクニュークローズ』から、リアルなダメージジーンズ“風”転写プリントジャージを紹介する。フロントのリベットボタンまで抜かりなく表現したプリントは、遠めにはただのジーンズにしか見えない。その上、30代の身体にも優しいはき心地を実現しているとくれば、手を出さない理由はないだろう。

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