ダイバーズウォッチ解体新書 価格別おすすめブランド

ダイバーズウォッチ解体新書 価格別おすすめブランド

ダイバーズウォッチはクロノグラフと並ぶ人気腕時計。ここでは、見た目や機能的な特徴とおすすめのブランドを一挙公開。ぜひ、ダイバーズウォッチの魅力をご堪能ください。

黒野 一刻

2016.03.28

腕時計

ダイバーズウォッチとは

ただの防水ではなく、潜水のための時計です

ダイバーズウォッチは、そのデザインで名づけられた時計ではありません。現在では、ISOやJISといった工業規格で定義された、本物志向の機能を兼備する腕時計なのです。防水性能はもちろんのこと、夜光発光力などの性能規定があり、時刻表示にくわえ、潜水時間の表示機能がなければなりません。ダイバーにとって、酸素の残量などとの兼ね合いで正確な潜水時間を把握できる時計は、命綱も同然です。

ダイバーズウォッチ。その誕生から現在まで

ダイバーズウォッチがどのように誕生し、どのような背景を経て現在までいたっているか、その歴史を解説します。

誕生期とにかく潜って問題がない時計を目指して

『ロレックス』史上初の実用的な防水時計を実現したのは、1926年のことでした。“実用的”とはいっても、ようやく水泳に耐える50m防水程度のものでした。そこへイタリア海軍が特殊潜水部隊の隊員用の時計を、精密機器メーカー『パネライ』に要請。『ロレックス』からノウハウを供与され、1938年から納入が開始。第2次世界大戦で、この潜水部隊は大活躍します。

発展期現代的ダイバーズウォッチの確立

海中で正確に時間がわかるだけでも、作戦の遂行に役立つ。そこで、潜水用時計の発展が促されました。フランス海軍の潜水部隊の要求で生まれた『ブランパン』フィフティ ファゾムズは、潜水時間をより正確に把握するための回転ベゼルを装備。より視認性が高く、安全を確保するこの仕組みは1953年に登場し、ダイバーズの標準装備になりました。

現在より大きな安全マージンを求めて

1953年には『ロレックス』も同じ仕組み、同じコンセプトのサブマリーナーを誕生させます。さらに海洋調査会社との共同で、初の1000m防水超えのシードゥエラーを開発。機械式時計では3900m防水のシードゥエラー ディープシーなど、各社から人が潜ることができない深度にさえ耐える絶対安心のダイバーズウォッチが生まれています。

ダイバーズウォッチに込められる機能と意匠

ダイバーズウォッチと、ほかの時計の違い。それは、“水に潜ることができる時計”と“水を防ぐのが精いっぱいの時計”という大きな差があります。つまり、ダイバーズウォッチにはダイバーズたる必須の機能があるのです。そしてそれは、ダイバーズの特長として外見にも表れています。

機能1リューズと裏蓋は防水能力の象徴

『ロレックス』が初めて実用化した、防水性完備のオイスターケースで採用されたネジ込み式裏蓋、ネジ込み式リューズは、あらゆるダイバーズにとっての普遍的な仕組みとなりました。それぞれの接合部にネジ山を設け、気密性を確保。さらに、各社とも念入りにパッキンをはじめ工夫を凝らし、200〜300m防水がスペックの最低基準になっています。

機能2回転ベゼルは素材も仕上げもさまざま

潜水直前に、ゼロ位置を分針に合わせ、潜水時間を記録するのが、回転ベゼルの役割です。何かにぶつけて、誤動作した時に、経過時間が短くならないよう逆回転防止式を採用します。海中は暗く、視認性の確保は大命題。通常はブラックですが、インデックスを目立たせるために素材を変えたり、表面の仕上げを変えたりと、各社の工夫が際立ちます。

機能3文字盤デザインも視認性第一です

ブラック文字盤で、夜光がたっぷり乗ったインデックスを目立たせるのが、ダイバーズウォッチのデザインフォーマットです。従来は大きめのドットインデックスを用いることが多かったのですが、最近はさまざまなインデックスのスタイルが使われています。また文字盤色についても、ヴィヴィッドなカラーを使う時計もあり、多彩になってきています。

ダイバーズウォッチが愛される理由

ダイバーズウォッチを好むのは、ダイビングを職業や趣味にしている人に限りません。また、“陸サーファー”ならぬ“陸ダイバー”ばかりでもありません。水を恐れなくとも済むという時計の心強さ、そして力強い外観など、ダイバーズウォッチを多くの人が好む理由があるのです。

魅力1休日時計にぴったりなデザイン性

この『ニクソン』51-30ほどビッグケースでなくとも、たいていのダイバーズは、ベゼルの強い視覚効果のおかげもあって、ダイナミックで、押し出し感が強いものです。基本的に気楽なカジュアルウェアに合わせやすいデザインで休日時計にぴったりです。もう少しスリムな時計なら、オフィスカジュアルOKな職場でもイケますよね。

魅力2普通に使っても安心なんです

この時計は、オレンジ色のカラーでカジュアルウォッチっぽい雰囲気がありますが、文字盤には堂々と500m防水の表記。3気圧防水の時計は水に対して不安が残り、5気圧防水でも流水にさらしたくはありません。しかし、ダイバーズウォッチであれば、水を怖がることはありません。200〜300m防水のダイバーズでも、水に対して安心です。

魅力3腕時計の挑戦的な歴史へのリスペクト

ダイバーズウォッチは、「腕時計を実用的なものにしよう」という挑戦の歴史のうえに成り立っています。この『セイコー』のダイバーズも、和製ダイバーズの60年にわたるチャレンジの一里塚で、時計のケースを水圧から守るジャケットは、『セイコー』が考えに考えて作り上げたもの。まじめに作られたダイバーズは、ウンチクの宝庫なのです。

ダイバーズウォッチの選び方

本格的な時計を初めて買うという人に、ダイバーズウォッチを提案する時計店は少なくありません。水を恐れなくてもよいという特長は、初心者にはありがたいメリットです。でも、本当にそれだけで購入してよいものか決断できないあなたに、ダイバーズウォッチを選ぶ時のポイントを解説しましょう。

選び方1本当に潜る? 初心者らしい実用性? ロマン?

防水能力に、どのように納得できる答えを出すのか……。それが第一のポイントです。あなたが本当にダイビングに時計を使いたいのなら、懐の許す限り、最大の防水能力を持つ時計を選ぶべきです。反対に、ダイビングに使わないのであれば防水力は控えめでいいのか? それとも、誇れる数字を持つ時計が欲しいのか? そこで答えを出すべきです。

選び方2ブレスの素材も忘れてはいけません

「メタルブレス装備のモデルを買うか」という視点も大きなポイントです。ダイバーズウォッチのメタルブレスは、ウェットスーツの上から着用できる延伸の仕組みが付いている代わりに、時計の価格が高くなることも多いもの。一方で、ラバーベルトは穴の位置を変えれば済み、割安です。両方付属している時計を買うという手もありますが、そこも懐具合と相談ですね。

選び方3もちろん服装コーディネートも考えて

あなたが時計を着用する普段の服装も考えて、デザインを検討しましょう。ダイバーズウォッチのケースサイズが40mmくらいで、ベゼルデザインが控えめなら、ビジネススーツに合わせられるタイプもあります。一方、写真のような力強いデザインの時計は、やっぱりカジュアルシーンでこそふさわしいでしょう。TPOを考えてこその大人の時計選びですよね。

厳選。ダイバーズウォッチのおすすめブランド&モデル

数あるダイバーズウォッチの中でおすすめを選ぶとすれば、以下の9本です。コスパにすぐれた10万円未満。高級時計らしさと性能を兼備した50万円未満。歴史に残る名品となる50万円以上。どれも、ダイバーズウォッチとしてファンに名の通ったモデルを厳選しました。自信を持っておすすめできます。

10万円未満のダイバーズウォッチ

本格仕様のスペックは持ちつつも、比較的入手しやすいのがこの価格帯のダイバーズウォッチです。見た目としてはカジュアルな2本ですが、ジャケットやスーツ姿に合わせても個性が光ります。

『カシオ』Gショック フロッグマン GWF-1000-1JF

フロッグマンは、Gショック唯一の本格ダイバーズ仕様。ISOに準拠した200m防水モデルで、タイドグラフ、ムーンデータといったダイビングスポットの重要データも活用できる高機能モデルです。電波ソーラーですから、陸上でも実用性たっぷり。もちろん、耐衝撃性は、水の中での危機管理能力も高いわけで、まったく死角がありません。

『ニクソン』THE 51-30 ANTIQUE SILVER

モデル名の数字は、ケース径51mmと、300m防水≒30気圧防水に由来しています。今、水面に出たところの波高を測れるタイドメーター付きで、マッシブなケースに、ダイバーズに必要な水準の防水能力を有しています。回転ベゼルはカウントダウン式にインデックスを配しています。ストリート系トップブランドの代表作らしく、存在感は抜群です。

50万円未満のダイバーズウォッチ

ダイバーズウォッチの魅力にひかれ、より本格的な一本がほしい方にはおすすめしたいのがこちらの価格帯。見た目にも高級感のあるダイバーズウォッチは、水の中だけでなく街でも活躍してくれるでしょう。

『ビクトリノックス スイスアーミー』ダイブマスター500 オートマティック

近年の同社のハイクオリティーぶりを示す、500m防水の機械式ダイバーズです。コストパフォーマンスという点でもスグレモノでそのハイスペックにくわえ、外装も水準以上のダイバーズモデルです。個性も際立っており、ベゼルの造形は、ダイナミックにして、視認性も優秀です。アイスブラックとオレンジのコントラストが、鮮やかな革新的な時計です。

『セイコー』プロスペックス マリーンマスター SBBN031

まさしくプロのためのダイバーズウォッチとして作られた、日本が誇る時計です。ただでさえ屈強なケースを、外胴と呼ばれるプロテクターでガードし、防水性能以上の耐水圧性を持つともいわれる頑強さがセールスポイントで、価格以上の満足感をもたらします。アイコニックなデザインで、腕に着用したら、忘れられなくなる存在感を発揮します。

『タグ・ホイヤー』アクアレーサー 300m

ダイバーズらしからぬスマートなスタイリングとほどよいサイズ感で好評のモデルのベゼルに、セラミックリングをセットした2015年モデルです。ダイバーズの持つ力強さを、セラミックリングにより、強調し、ブルーを前面に立てたカラーリングは、非常に爽やかです。このブランドの知名度で、コスパにもすぐれ、非の打ちどころが見当たりません。

『ブライトリング』スーパーオーシャンII 44

航空時計のトップブランドは、ダイバーズも得意としており、この時計は1000m防水のハイスペックを誇ります。しかもブレス装備で、並行品の実勢価格が30万円台ですから、大変にコスパにすぐれたモデルです。プロダイバーが行うヘリウムガスの与圧を行う飽和潜水にも対応しているという点でも傑出しており、半端のない価格性能比となっています。

50万円以上のダイバーズウォッチ

一生モノの腕時計として狙いたい価格ですが、ダイバーズウォッチならば見た目も機能も申し分ないでしょう。スーツに相性がよいことはお伝えするまでもなく、カジュアルな服装に合わせても間違いなくおしゃれです。

『ブランパン』フィフティ ファゾムス

1953年に誕生した現代ダイバーズの元祖を、オリジナルのデザインに忠実に復活させたモデルです。その迫力と風格は、ほかの時計がかすんで見えるほど。記録に残る最古のブランドが手がけた高品質なムーブメントを搭載し、回転ベゼルは抜群の耐傷性を持つサファイアクリスタルでコート。時計史に残る時計がリファインされた名品中の名品です。

『ロレックス』サブマリーナー デイト

フィフティ ファゾムスと並び、1953年にダイバーズウォッチの時代を幕開けたモデルの最新仕様です。もともと『ロレックス』のパテントであるオイスターケースの防水性を、リューズの三重パッキン(トリプロックリューズ)などで、より完璧に。夜光も独自のクロマライト、延伸可能なバックルも独自の機構で、最高のオリジナリティを備えています。

『ロレックス』シードゥエラー ディープシー Dブルー

サブマリーナーをベースに、海洋調査会社コメックスと共同開発で、世界で初めて1000m防水の壁を破った究極のモデルの最新版です。その防水能力は、何と3900m。水圧がかかればかかるほど、防水性を増すというリングロックシステムが、完璧な防水性を実現しています。文字盤は2015年に登場したブルー文字盤仕様で、まさに深海のイメージです。

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