腕時計の旬素材!セラミックウォッチに夢中

腕時計の旬素材!セラミックウォッチに夢中

近年、時計の素材として大きな注目を浴びているのがセラミックです。レアアースと呼ばれる物質を使用した先端素材が、時計のケースに新たな魅力をもたらします。

黒野 一刻

2016.01.17

腕時計

セラミックって何? 時計にどう使われるているの?

セラミックとは、広い意味で”焼き物”のこと。焼き物というと、「壊れやすいのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、近年のファインセラミックスなどと呼ばれるものは、レアアース(希土元素)を使用し、高い強度を持たせることができるのです。時計でもケースやベゼルの素材として脚光を浴びていますが、量産するには高度なノウハウが必要になります。

セラミック製腕時計時代の到来

セラミックをはじめて時計に使用したのは、スイスの『ラドー』です。『ラドー』は1986年にインテグラルという角形ウォッチで、自社のハイテクセラミックスと呼ばれるセラミック製時計を実現。以後、セラミック時計では同社の独壇場が続きましたが、2000年に『シャネル』がJ12を発売し、これに続きます。

セラミックを時計に使用するメリット

『シャネル』というファッションブランドが『ラドー』に追いついて以降、各社も追随し、さまざまなセラミックウォッチを誕生させています。ステンレススチールと比較しても、耐傷性が高く、さびることもないため、時計の素材として十分な強度を備えているのです。また、アレルギーとも無縁で、非の打ち所のない素材と言っていいでしょう。

新素材へのチャレンジが新分野を開拓

ただし、時計のケースのような複雑な形状を作るのは大変に困難で、相当なノウハウの蓄積が必要です。『ラドー』『シャネル』の寡占状態が続いたのも技術的な側面が理由でした。しかし現在では、メジャーブランドにもセラミックウォッチが登場しており、新しい時計の分野が構築されつつあります。

現在を代表するセラミックウォッチ10選です

現状では、新素材のセラミックでケースを作るノウハウを持つメーカーは、それほど多くはありません。それでも2社の寡占状態は確実に破られ、大きな市場になりつつあります。ここに紹介するのは、その代表選手です。

開拓者のセラミックケースの到達点『ラドー』ハイパークローム クロノグラフ

ケースもブレスレットも、『ラドー』が開発した抜群の硬度を誇るハイテクセラミックス製で、左右の両側面にスチールのパーツをはめ込んで、デザイン的なアクセントにしています。ツヤを放つ、なめらかな表面はメタル素材にはない美しさがあり、現代的でオーソドックスなスタイルに見事に融合しています。

専門メーカーを置き去りにした先駆者『シャネル』J12 クロマティック

2000年に登場したJ12は、時計業界に衝撃を与えました。時計専業ではない『シャネル』が、『ラドー』に続くセラミックウォッチを誕生させたからです。しかもJ12は独特のフォルムで、オリジナリティも抜群。金属のようなツヤを放つクロマティックカラーも開発され、『シャネル』ならではの個性を生んでいます。

『パネライ』ルミノール 1950 3デイズ GMT セラミカ

『パネライ』が時計メーカーとして一流なのは、独特のスタイルを崩そうとせず、それでいて最新の技術開発に余念のないところで、ケース素材にも数多くチャレンジしています。セラミックケースもそのひとつであり、マットに仕上げたブラックのケースは、ミリタリーな雰囲気を盛り上げています。

『オメガ』スピードマスター ムーンウォッチ ダーク・サイド・ オブ・ムーン

『オメガ』ほど知名度の高いトップメーカーが、2014年にセラミックケースを登場させたのですから、本格的なセラミックウォッチの時代も近いと言ってよいでしょう。月の裏側をイメージしたというオールブラックモデルは、熟成されたセラミックの加工技術をもって作り上げた自信作です。

シェーバーだけではない技術力の高さ『ブラウン』BN0171GYGYG

CMの影響からか、『ブラウン』というとシェーバーや電動歯ブラシを思い浮かべがち。しかし実際には総合的な家電メーカーで、クォーツウォッチも製造しています。この時計はその技術力の高さが、ケースの製造にも及んでいることに驚かされるモデル。軽やかな質感のセラミックは、シンプルなデザインにお似合いです。

優美なデザインを外装技術が支える『エンポリオ・アルマーニ』セラミカAR1444

『ジョルジオ・アルマーニ』のセカンドライン『エンポリオ・アルマーニ』は、豊富なウォッチコレクションを展開。優れたデザインを確かな外装技術が支えています。硬質なセラミックを、なめらかな丸みを帯びたフォルムに形成するのは非常に難しいため、ケースの品質の高さが如実に表れています。

北欧デザインをセラミックで美しく『ベーリング』ポラールナイトクロス

極薄で、シンプルさが光る北欧デザインウォッチです。ブラックと深みのあるブルーの文字盤が、北極圏で太陽が昇らない”極夜”の微妙な夜空の変化を表していて、デンマークのブランドらしいデザインといえるでしょう。セラミックのつややかな表面と優美さをたたえた形状は、優れた加工技術の賜物。メッシュブレスともマッチしています。

世界初のセラミックウォッチ『ラドー』インテグラル

1986年に登場した世界初のセラミックウォッチが、このインテグラルです。ケース本体とブレスのコマがハイテクセラミック製で、ベゼルとベルトアタッチメント、ブレスのリンクパーツがステンレス製のコンビモデルでした。個性あふれるレクタンギュラーモデルで、『ラドー』の先見を今に伝える定番となっています。

『ベル&ロス』BR03-92 ヘリテージ

縦横42mmのケースサイズは、46mmのBR01より小ぶりですが、それでも大型で存在感は抜群。ブラックのツヤのあるセラミックケースのおかげで、計器のようなデザインが一段と際立って見えます。ダメージ調のカーフストラップとサンドカラーのインデックスがビンテージ感たっぷりで、秀逸な出来ばえです。

伝統のケースをセラミック製に『パネライ』ラジオミール チェラミカ 45mm

ラジオミールは、1938年に『パネライ』が作り上げたイタリア海軍特殊潜水部隊向けの潜水時計のデザインを、現代に伝えるモデル。その素材を現代的なセラミックとすることは、歴史的な伝統と現代の技術を融合させることにほかなりません。ベージュの夜光塗料が、アンティークの軍用時計らしい雰囲気を盛り上げます。

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